2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20001007
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 正明 Tohoku University, 大学院・医工学研究科, 教授 (30111371)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神崎 展 東北大学, 大学院・医工学研究科, 准教授 (10272262)
安達 泰治 京都大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (40243323)
大橋 俊郎 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30270812)
出口 真次 東北大学, 大学院・医工学研究科, 准教授 (30379713)
坂元 尚哉 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教 (20361115)
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Keywords | バイオメカニクス / バイオイメージング / 生体物性 / 細胞骨格 / 細胞内情報伝達 / メカノバイオロジー / ストレスファイバ / メカノセンサ |
Research Abstract |
年度当初の計画に基づき研究を実施した。 1.局所力学刺激に対する細胞内シグナル応答の解析 開発した磁気ピンセットにより磁気マイクロビーズを通して内皮細胞に局所繰返し負荷を与え、周波数に応じたアクチンフィラメントの集積を確認した。また、T型分岐部を有するフローチャンバを用いて空間的せん断応力勾配を与え、内皮細胞間接着部位に局所的に力を作用させ、この力が細胞形態の応答を抑制することを明らかにした。 骨に対する変形の付与と、それに対する骨細胞の応答観察を可能とする実験系を構築し、骨細胞のカルシウム応答を観察した。 せん断応力負荷時の細胞内変形の様子を画像化すると共に、シグナル伝達をライブイメージングによって観察する技術を開発し、RhoGTPaseの活性状態変化をFRET観察することに成功した。 2.仮足形成メカニズムの検討 流れ負荷と繰返し伸展刺激による内皮細胞内アクチン骨格の再構築に対してアクチン脱重合因子コフィリンの活性化蛋白質SlingshotとRhoファミリーの活性化蛋白質であるDb1ファミリーの機能解析を行った。その結果、Slingshotは焦点接着斑のリモデリングに関与すること、また、Db1ファミリーの中から繰返し伸展刺激に応答したアクチンストレスファイバの配向転換に関与するものを複数同定することに成功した。 3.ストレスファイバの力学特性・構造変化メカニズムの検討 ストレスファイバがメカノセンサとして働く分子機序を明らかにするために、力学刺激によるストレスファイバの消失機構を調べた。ストレスファイバ内アクトミオシンのクロスブリッジは筋原線維のそれと比べて数が少ないことに起因して、圧縮負荷を受けた後の消失は生理的濃度のMgATPの結合だけで実現されることを示唆した。この消失にはアクチン単量体への分解を伴わず、コフィリン等の切断・脱重合タンパク質が関与しないことも示した。
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Research Products
(92 results)