2009 Fiscal Year Annual Research Report
Koechlinの仮説に基づく前頭前野の最前部の機能的検証
Project/Area Number |
20019004
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
嶋 啓節 Tohoku University, 大学院・医学系研究科, 助教 (60124583)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 敏 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (00455792)
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Keywords | Koechlinの仮説 / 前頭前野 / 日本サル / 運動前野 / 細胞活動 |
Research Abstract |
脳の最高位中枢である前頭前野は機能的に異なる複数の領域より成り立っている。実生活において、進行中の複数課題の状況が逐次把握され制御・調節、すなわち最適処理されている。申請者らは、脳機能を複数の機能を持つ複数のマルチシステムと捉えて、このような複数の同時並列処理に関わる新しい脳の動作原理を解明することを目標として研究を進めている。この研究では、現在認知行動課題訓練中のサルを用いて、並列複数課題遂行時VS.単一課題遂行時の前頭前野の細胞活動を比較検討することによって上述した目的を達成しようとしている。具体的には、その役割が殆ど明らかにされてない前頭前野前方部、さらに前頭前野中央部から後方部および内側前頭前野などの複数領域、さらにその領域内の異なる機能にかかわる細胞活動を同時に記録し解析する。 現在、細胞活動の記録を前頭前野と運動前野から行っている。その結果、単一課題遂行時と並列複数課題遂行時に前頭前野と運動前野から、極めて興味深い領野特徴的な細胞活動を記録している。すなわち、運動前野では同時並列遂行時に単一課題遂行時では認められない複雑な神経活動が多く認められ、それまで遂行していた動作を反映する変調を強く受けていた。一方、前頭前野の細胞活動は、課題中断時に行っていた動作ではなく、より認知的なアクション(連続動作のカテゴリーあるいはパターン)を反映すると思われる活動が多く認められた。この結果は、前頭葉における運動遂行の階層性を個々の細胞活動で明示するものである。さらなる今後の研究の継続により、アクションに関する前頭前野の神経機構を解明できる。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Relating neuronal firing patterns to functional differentiation of cerebral cortex2009
Author(s)
Shinomoto, S., Kim, H., Shimokawa, T., Matsuno, N., Funahashi, S., Shima, K, Fujita, I., Tamura, H., Doi, T., Kawano, K., Inaba, N., Fukushima, K., Kurkin, S., Kurata, K., Taira, M., Tsutsu, K., Hidehiko Komatsu, H., Ogawa, T., Koida, K., Tanji, J., Toyama, K.
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Journal Title
PLoS.Comput.Biol. 5
Pages: e1000433
Peer Reviewed
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