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2009 Fiscal Year Annual Research Report

G蛋白質によって制御される翻訳終結と共役したmRNA動態

Research Project

Project/Area Number 20054017
Research InstitutionNagoya City University

Principal Investigator

細田 直  Nagoya City University, 大学院・薬学研究科, 助教 (40438198)

KeywordsG蛋白質 / 翻訳制御 / mRNA動態 / mRNA分解
Research Abstract

翻訳終結反応過程では、tRNA類似構造をとることにより終止コドンを認識するeRF1およびG蛋白質eRF3の2種類の因子が関わる。eRF3はeRF1をリボソームAサイト上の終止コドンまで運搬する機能を担う。先に当研究室では、翻訳終結反応にともない、eRF3を介してmRNA分解の律速段階である3'末端poly(A)鎖短縮化が促進されることを明らかにした。G蛋白質eRF3は、翻訳終結反応のみならず、mRNA分解を制御する役割を担う。一方、近年mRNA品質管理において機能する分解経路が明らかにされた。ナンセンスコドン介在型mRNA分解(N onsense-mediated mRNA decay ; NMD)、終止コドンリードスルー型mRNA分解(Non-stop decay ; NSD)、リボソーム停止型mRNA分解(No-go decay ; NGD)であり、いずれもリボソームのmRNA上における一時停止が分解の引き金となる。eRF3を介したmRNA分解と類似の機構がはたらくと想定されるものの、これら経路については不明な点が多く残されている。本研究では、eRF3およびその類似G蛋白質eRFSに着目して、NSDの分子機構について解析を進めた。
終止コドンをmRNA上より全て除いたレポータを作製し、哺乳動物細胞におけるNSDについて解析を行ったところ、終止コドンを持たないmRNAの速やかな分解が確認された。また、poly(A)鎖短縮化については、終止コドンを持たないmRNAと正常なmRNAとの間において顕著な差は認められなかった。eRF3およびeRFSのNSDへの関与を、siRNAを用いたノックダウンにより検討した。eRFSのノックダウンによりNSDの抑制が認められた。eRF3ではこの抑制は認められなかった。mRNAの3'から5'方向への分解にはエキソソーム複合体がその役割を担う。eRFSとエキソソーム複合体の間において相互作用が観察された。一方、eRF3においてはこの相互作用は認められなかった。哺乳動物のNSDにおいては、3'末端においてストールしたリボソームにeRFSが導入されることが引き金となっており、またeRFSはエキソソーム複合体をmRNA3'末端に導入することで終止コドンを持たないmRNAを速やかに分解すると推察された。

  • Research Products

    (4 results)

All 2010 2009

All Presentation (4 results)

  • [Presentation] 脊髄小脳変性症の原因遺伝子Ataxin-2の生理的役割2010

    • Author(s)
      成瀬貴文, 的場洋子, 細田直, 星野真一
    • Organizer
      日本薬学会東海支部大会
    • Place of Presentation
      名古屋
    • Year and Date
      2010-07-11
  • [Presentation] ナンセンス変異を有する異常mRNAの分解機構(NMD)の解明2009

    • Author(s)
      齊藤修平
    • Organizer
      次世代を担う若手ファーマ・バイオフォーラム2009
    • Place of Presentation
      名古屋
    • Year and Date
      2009-11-14
  • [Presentation] ストレスによる翻訳終結因子eRF3/GSPT1プロセシングの分子機構の解析2009

    • Author(s)
      橋本芳史, 細田直, 星野真一
    • Organizer
      日本薬学会東海支部大会
    • Place of Presentation
      名古屋
    • Year and Date
      2009-07-11
  • [Presentation] 癌抑制遺伝子BTGの生理的役割の解析2009

    • Author(s)
      山岸良多, 細田直, 岩松明彦, 星野真一
    • Organizer
      日本薬学会東海支部大会
    • Place of Presentation
      名古屋
    • Year and Date
      2009-07-11

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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