2010 Fiscal Year Annual Research Report
代謝物多様性解明に向けたマスフラグメンテーション解析法の開発
Project/Area Number |
20200062
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Research Institution | Kazusa DNA Research Institute |
Principal Investigator |
鈴木 秀幸 (財)かずさDNA研究所, 産業基盤開発研究部, 主任研究員 (80276162)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 考 財団法人かずさDNA研究所, 産業基盤開発研究部, 室長 (30344021)
嶋田 典基 財団法人かずさDNA研究所, 産業基盤開発研究部, プロジェクト研究員 (30409081)
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Keywords | 代謝物多様性 / メタボロミクス / 生物種間比較 / 進化 / 酸化反応 |
Research Abstract |
同位体酸素環境下で生育した光合成生物の全代謝物の網羅的解析 短期間(1週間)及び長期間(4週間)、同位体酸素環境下で生育(24度、16時間明所:8時間暗所)させたミヤコグサ地上部の全代謝産物分析を行ったところ、長期間(4週間)のみで、主にフラボノイドの非糖部に同位体酸素原子が取り込まれたことを確認した。現在、長期間(4週間)で生育したミヤコグサ地上部の全代謝産物に関して、フラボノイド以外の代謝物で同位体酸素原子が取り込まれた化合物のアノテーション解析を行っている。MS/MS分析による同位体酸素原子が取り込まれたフラボノイドの非糖部の詳細な部分構造解析を行っている。 ミヤコグサ由来フラボノイド8-水酸化酵素遺伝子の単離と機能解析 遺伝子の単離は未だなされていないミヤコグサ由来のフラボノイド8位水酸化酵素遺伝子の単離と機能解析を行った。ミヤコグサの花弁および蕾由来のESTデータを検索したところ、蕾のみで見られる配列の中にFAD結合モチーフを有するモノオキジゲナーゼ様配列を見出した。この全長cDNAを単離し、大腸菌および酵母細胞発現系を用いて機能解析を行った。ケルセチンを基質に用いた反応産物をLC/MSで分析したところ、反応産物の保持時間と質量電荷比およびMS/MSフラグメントパターンは8-ヒドロキシケルセチンと一致した。フラボノイド骨格の水酸化を行う酵素としてはシトクロムP450や2-オキソグルタル酸依存性ジオキシゲナーゼが報告されているが、今回同定した酵素はこれらとは異なる酵素群に属する新たなフラボノイド水酸化酵素である。
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Research Products
(3 results)