2010 Fiscal Year Annual Research Report
癌細胞の擬似的微生物化ツールの開発とワクチンへの応用
Project/Area Number |
20200075
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Research Institution | Research Institute, Osaka Medical Center for Cancer and Cardiovascular Disaeses |
Principal Investigator |
赤澤 隆 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立成人病センター(研究所), 研究所, 研究員 (80359299)
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Keywords | 創薬設計 / アジュバント / 自然免疫 / Toll-like receptor / がん免疫療法 / 腫瘍免疫 / 樹状細胞 / BCG-CWS |
Research Abstract |
がん・感染症のワクチン戦略において、有用な新規アジュバントの開発が期待されている。我々はマイコプラズマ由来リポペプチド(MALP-2)の構造を基として、化学合成可能な新規アジュバントの開発に取り組んできた。MALP-2はトル様受容体2のリガンドであり、容易に改良可能なペプチド配列を持つ。このペプチド部分に機能ペプチドを付加・置換する事により、付加機能を持つ新規トル様受容体2リガンドを人工設計するアジュバント・エンジニアリングプロジェクトを進めている。本戦略でトル様受容体2リガンドへの付加機能として10種の機能コンセプトを選定し、30化合物以上を作製している。ここから5個の興味深い活性を持つ化合物(A,B,C,CL,D)を得る事ができた。 平成22年度に化合物CがIL12p40の誘導能が高いことを発見した(他のリポペプチドと比較して特殊であった)。さらに、この改良型として作製した化合物CLは、in vitroでIL12p40とIFNγの両方を強力に誘導する有望な化合物であることを確認した。平成23年度は期間延長によって、化合物CLの活性を検討してきたが、in vivoの抗がん効果にこの性質は反映されず、既知のリポペプチドと同程度の治療効果しか示さなかったため、開発を断念した。 一方で、これまでに重点的に開発を進めてきた化合物B(ワクチン・アジュバント投与部位の皮膚炎症を抑え、既知のリポペプチドより強力な抗がんアジュバント効果を示す)について、類似配列を持つ化合物を設計・評価してきた結果をもって、新規人工設計リポペプチドとして特許出願を行った。
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[Journal Article] IFN-gamma markedly cooperates with intratumoral dendritic cell vaccine in dog tumor models2010
Author(s)
Mito K, Sugiura K, Ueda K, Hori T, Akazawa T, Yamate J, Nakagawa H, Hatoya S, Inaba M, Inoue N, Ikehara S, Inaba T
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Journal Title
Cancer Research
Volume: 70(18)
Pages: 7093-7101
Peer Reviewed
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