2012 Fiscal Year Annual Research Report
神経可塑性及び脳の発達におけるIP3受容体のカルシウムシグナリングの解析
Project/Area Number |
20220007
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
御子柴 克彦 独立行政法人理化学研究所, 発生神経生物研究チーム, チームリーダー (30051840)
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Project Period (FY) |
2008-05-12 – 2013-03-31
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Keywords | IP3受容体 / 神経可塑性 / カルシウムイオン / 小胞体ストレス / トランスグルタミナーゼ / アストロサイト |
Research Abstract |
1)シナプスにおけるアストロサイトのCa2+の動態 シナプスをアストロサイトの突起が囲んでいる。 細胞外からの刺激でアストロサイトの細胞体のCa2+濃度が高まることが、従来の色素で示されていたが、Genetically encoded Ca2+ 指示薬(GECI)を用いて、Ca2+上昇が突起から始まることを明らかにした。その原因が突起にmGluR5が多く発現している事を示した。またmGluR5は細胞体と突起の間に障壁があり突起と細胞体は独立の制御を受けている事を明らかにした。(Science Signaling 2012 Science Signaling Podcastにて放送、科学新聞一面右側トップに掲載 2012) 2) IP3を特異的に吸収するペプチドであるIP3スポンジをアストロサイトへ発現させて、個体レベルでのIP3の役 割 IP3スポンジをアストロサイト特異的に発現させたところ、学習機能の低下が認められたことからIP3-カルシウム系が重要であることを示している(Molecular Brain 2013)。 3)眠り病の原因の機構解析 Sleeping diseaseを起こすトリパノソーマクルジーは地球温暖化に伴い、日本でも今後増加する。原虫のIP3受容体をクローニングし過剰発現及び欠失させたところ、IP3受容体が、原虫の分裂や生存を制御する因子であることを明らかにした(Molecular Microbiology 2013)。 4)GECIの国際標準化 世界中で多種類のGECIが報告されている。しかし、発表者は各々異なる細胞を使用して報告している。しかし我々は同じ神経細胞で発現させてこれ迄発表されている指示薬の機能解析に成功した。発表の際の国際標準化が必須である事を提案し、これは他の多くの論文でも引用されている(Front Cell Neurosci. 2012)。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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