2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20224001
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
中尾 充宏 Kyushu University, 大学院・数理学研究院, 教授 (10136418)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栄 伸一郎 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (30201362)
田端 正久 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (30093272)
長藤 かおり 九州大学, 大学院・数理学研究院, 准教授 (40326426)
村重 淳 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 教授 (40302749)
山本 野人 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (30210545)
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Keywords | 数値解析 / 精度保証付き数値計算法 / 解の数値的検証 / 解の事後誤差評価 / 計算機援用証明 / 非線形現象 |
Research Abstract |
非線形現象と関連した具体的問題に対する計算機援用証明とその関連問題につき以下の成果を得た (1)非線形楕円型境界値問題およびNavier-Stokes方程式に対する数値的検証法について以下の結果を得た(中尾) ・楕円型方程式の検証に関して、非強圧的楕円型作用素の境界値問題に対する有限要素解の構成的誤差評価法の開発 ・重調和問題の有限要素解の構成的a prioriおよびa posteriori誤差評価法を与えた。 ・3次元熱対流問題の精度保証を定式化し、ロールタイプについては十分長いパラメータ領域で分岐解を検証でき、六角形および四角形タイプについては、分岐点近傍での検証実例を与えた。 ・共役問題が特異性を持つ場合の2階線形楕円型問題に対する有限要素解の$L^2$誤差評価について新たな知見を得た (2)双安定反応拡散系における内部遷移層の挙動を考察し、空間非一様媒質下で内部遷移層の運動を記述する方程式を導出し,空間非一様性とダイナミクスとの間の関係を詳細に解明した(栄)。 (3)気液二相流を一般化した二流体問題の創生解(manufactured solution)を作成、それを用いて,以前に開発したエネルギー安定有限要素スキームが数値的に収束していることを示した(田端)。 (4)3次元Photonic Crystalのバンド・ギャップの存在検証の定式化について検討し、固有値非存在を保証する数値的検証法を拡張して適用することにより,数学的に厳密に証明する手法を開発した(長藤)。 (5)常微分方程式の周期解の数値的安定性解析に関する研究を行い,初期値問題として解かれていた変分方程式を反復法で解く方法を提案し,計算結果の精度が改善されることを示した(村重) (6)常微分方程式に対する精度保証法の精密化を目ざして、近年開発された精度保証法であるTaylor Model法に関する研究を行い、これと中尾理論との融合を試み、解の閉軌道を求めることに成功した(山本)。 (7)流体の安定性を記述する非自己共役固有値問題であるOrr-Sommerfeld方程式に対する固有対の包含および固有値の除外に対する計算機援用証明アルゴリズムを提案し,不安定化を起すパラメータの特定を行なった(渡部)。
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Research Products
(69 results)