2012 Fiscal Year Annual Research Report
超高速化量子分子動力学法に基づくマルチレベルトライボロジーシミュレータの開発
Project/Area Number |
20226005
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
宮本 明 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 教授 (50093076)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 隆治 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 助教 (00570897)
鈴木 愛 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 助教 (40463781)
畠山 望 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 准教授 (50312666)
高羽 洋充 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80302769)
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Project Period (FY) |
2008-05-12 – 2013-03-31
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Keywords | マルチレベル / 量子分子動力学 / トライボケミカル / シミュレータ / 摩擦 |
Research Abstract |
高信頼性・低環境負荷の自動車・機械装置の開発には、高機能かつ無リン・無硫黄の潤滑添加剤・磨耗防止剤が必要とされており、その効果的な研究開発のために、ナノ摩擦界面における被膜形成過程などトライボケミカル反応の解明手法の確立が切望されている。本研究では、超高速化量子分子動力学法の開発によって、量子論に基づいたミクロとメソ、マクロなど各レベルのトライボロジーシミュレータを統合した世界初の「マルチレベルトライボロジーシミュレータ」を実現し、新規研究領域の開拓を目的とする。平成24年度は、(1)超高速化量子分子動力学法プログラムの開発と検証、(2)実在系添加剤の基油存在下におけるトライボケミカル反応の実験融合シミュレーション、(3)メソ・マクロレベル摩擦摩耗シミュレータの開発と応用、を行った。(1)については、昨年度に引き続いて、超高速化量子分子動力学法の一連の計算の流れを自動化するプログラムの開発を行った。応用研究を実施しながら検証を行うことにより、更なるプログラムおよびパラメータの精密化を進めた。(2)については、基油としてポリアルファオレフィン(PAO)、添加剤として高級脂肪酸や極圧剤のジアルキルジチオリン酸亜鉛(ZnDTPあるいはZDDP)から生成されるリン酸亜鉛について検討を行った。(3)については、実験との連携を可能とするために必要となる、実時間に対応する高速なメソ・マクロレベル摩擦摩耗シミュレータを,計算負荷の小さなキネティック・モンテカルロ法に基づき開発した。これに、超高速化量子分子動力学法計算による摩擦面の物性を導入することで、実験融合マルチレベルトライボロジーシミュレータが完成した。トライボロジー実験研究において世界的な第一人者であるリヨン工科大学のJean Michel Martin教授と共同で応用研究を行い、シミュレーションの有用性を確認した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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