2009 Fiscal Year Annual Research Report
難治がんの治療成績向上を目指した革新的放射線治療技術の開発
Project/Area Number |
20229009
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
平岡 眞寛 Kyoto University, 医学研究科, 教授 (70173218)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
溝脇 尚志 京都大学, 医学研究科, 講師 (90314210)
澤田 晃 京都大学, 医学研究科, 准教授(改革推進) (80543446)
澁谷 景子 京都大学, 医学研究科, 助教 (50335262)
板坂 聡 京都大学, 医学研究科, 助教 (90378654)
松尾 幸憲 京都大学, 医学研究科, 助教 (80456897)
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Keywords | 癌 / 放射線治療 / トランスレーショナルリサーチ |
Research Abstract |
呼吸性動態に伴う臓器移動を推定もしくは直接計測する方法の確立に関しては、非剛体画像位置合せ法による臓器変形量の計算モジュールの精度検証を臨床データを用いて行い、2.83±1.69mmの誤差であることを確認した。症例当りの計算時間は24時間であった。また、次年度での呼吸周期や振幅を制御可能な動態ファントムを用いた精度検証の予備検証を行った。 4次元線量計算及び4次元治療計画手法の開発では、上記非剛体画像位置合せ法から算出した臓器変形量を用いて、呼吸位相毎の線量分布を呼気終末期など特定位相のCT画像へ重畳する4次元線量分布生成モジュールを開発した。これにより、動きのある部位における吸収線量の定量化が可能になった。臓器移動量の算出モジュールと併せて次年度以降における4次元線量分布の精度評価の基盤技術を確立した。 また、TMシリーズによる革新的外照射技術の開発においては、昨年度に考案した新規照射法である三次元立体照射法の有用性を膵臓がん例について検討した結果、従来の三次元原体照射や強度変調放射線治療(IMRT)と同等か場合によってはそれらを上回る良好な線量分布がIMRTより低いMU値で実現可能であることを明らかにした。今後の臨床適応に向けた開発に繋がる成果である。 さらに、臨床例における各臓器動態の把握および呼吸動態を加味した線量分布評価では、昨年度に引き続き、4次元CTを用いて、肺癌、食道癌、膵癌、悪性胸膜中皮腫それぞれの臨床例における標的(腫瘍)ならびに周辺リンパ節、周囲正常組織の動態を把握した。特に膵癌においては動態解析の結果をもとに,視覚コーチング下呼気息止め同期照射システムを構築し,位置および線量分布の再現性を確認した.当システムを用いてIMRTによる線量増加試験を計画し,現在プロトコールの申請準備中である。
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Research Products
(36 results)