2010 Fiscal Year Annual Research Report
森林の時空間的存在様式が昆虫の遺伝的特性に及ぼす影響ーブナ林の昆虫を対象としてー
Project/Area Number |
20240017
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
嵯峨山 茂樹 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 教授 (00303321)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 順貴 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 講師 (80334259)
西本 卓也 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 助教 (80283696)
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Keywords | 調波音打楽器音分離 / 自動和声推定 / 無矛盾位相復元 / 確率的音楽モデル / 機能和声解析データベース / 歌詞からの自動作曲 / 自動ジャンル分類 / 非負値行列分解による多重音解析 |
Research Abstract |
本年度は世界最高水準の研究成果を多く生んだ。特にICASSP2010に論文6編採択は特質すべきである。主な成果は以下の通りである。 (1)調波音と打楽器音の分離・強調アルゴリズム(HPSS)と実時間で遂次処理できる算法を開発し、音楽イコライザや音楽解解析への応用や、和声解析やリズム解析の前処理として有用性を示すとともに、音声(ポーカルバート)の抽出と消去を行う技術を開発した。 (2)非負行列因数分解に基づいて、音楽のスペクトルグラムからに音色の基底ベクトル集合と活動のパターンの積に展開することにより、多重音の解析、分解、可視化を行った。さらに、Dynamic Bayesian Networkにより音楽の和声やリズムなどの上位の構造を確立的に組み込み、音楽モデルの精緻化と自動学習のアプローチを確立した。 (3)音楽信号のパワースペクトルグラムから矛盾のない位相を復元して波形領域に高速変換する技術を開拓し、音楽信号の速度変換、実時間ピッチ変換、フォルマントを保存したピッチシフトなどの機能を実現した。 (4)音楽理論家とともに和声記述言語を新たに設計し、大量の既存の楽曲の和声解析をして機能和声解析データーベースを作成し、音楽理論に定量的な知見を多数発見した。自動学習結果を用いて、和声進行のHMMにより信号からの和音と調性の高精度の同時認識を行った。 (5)リズムに着目して楽曲の音響信号を解析して自動的に小節線分割を行い、単位リズム抽出し、自動ジャンル分類を行った。 (6)歌詞からの旋律の自動作曲の数理アレゴリズムを開発した。自動作曲システムOrpheusのWebサービスは広く使われるようになった。
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