2008 Fiscal Year Annual Research Report
骨軟骨移植術および関節軟骨損傷のリハビリテーションに関する基礎的研究
Project/Area Number |
20240057
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
黒木 裕士 Kyoto University, 医学研究科, 教授 (20170110)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 泰彰 京都大学, 京都医療センター臨床研究センター・臨床研究企画研究科, 研究員 (90293860)
小林 雅彦 京都大学, 医学研究科, 講師 (20378623)
岡 徹 京都大学, 医学研究科, 研究生 (20447923)
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Keywords | 骨軟骨移植術 / 関節軟骨 / リハビリテーション / 超音波 / 硬度 |
Research Abstract |
骨軟骨移植術の動物実験においては、現在まで、術後荷重と運動が移植された骨軟骨プラグの軟骨に及ぼす影響についての報告がなされていない。そこで家兎モデルを作製して骨軟骨移植術において術後の荷重と運動開始が骨軟骨プラグの軟骨の超音波硬度指標、および関節可動域に及ぼす影響等を調べることを目的とした。加えて超音波硬度指標等を用いて関節軟骨損傷のリハビリテーションに関する研究を実施した。具体的には、所属大学の動物実験委員会の承認を得て家兎の膝関節に骨軟骨移植術を施した。骨軟骨移植術では、OATS (Arthrex, USA)と呼ばれる器具を用い家兎の左膝蓋大腿関節の大腿骨側の関節面中央部に直径5mmのレシピエントホールを作った。右膝蓋大腿関節の大腿側の同部位から直径6mmの骨軟骨プラグを採取し、これをレシピエントホールに移植した。移植術後は荷重および非荷重の2種類の条件下で飼育した。一定期間経過後に家兎を安楽死させて膝関節標本を採取した。この標本の肉眼的観察を行った。そして標本の超音波解析、FTIR(フーリエ変換赤外分光光度計)解析およびMR画像解析を実施した。力学的解析はまだ実施していない。未解析の標本は冷凍庫で保存している。超音波解析では移植した骨軟骨プラグの軟骨の硬度指標、表面粗さ指標、厚さ指標を測定した。MR画像解析ではT2マッピングという方法で分析を行った。FTIR解析では関節軟骨のコラーゲンとプロテオグリカンの構造的マッピングを調べた。またこの標本を肉眼的に観察した後に、中性フォルマリン固定して脱灰、脱水し、パラフィン包埋して薄切した。通常の脱パラフィン後、染色して組織学的所見を観察した。その他、ヒトの骨軟骨移植術や変形性膝関節症の超音波硬度指標とリハビリテーションについて調べた。
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Research Products
(14 results)