Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
工藤 和俊 東京大学, 総合文化研究科, 助教 (30302813)
木島 章文 福山平成大学, 福祉健康学部, 准教授 (10389083)
平田 智秋 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 講師 (80438895)
平川 武仁 南山大学, 人文学部, 講師 (50404942)
宮崎 真 早稲田大学, 高等研究所, 助教 (30392202)
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Research Abstract |
今年度は初年度であることから,共通実験系の確立と力学系理論のスポーツ技能への適用可能性についての研究会開催が主たる活動であった.5月,9月,3月に2回の計4回の研究会を開催し,共通実験系の設定と固有実験系の計画について議論するとともに,力学系理論の共通理解とスポーツ技能への適用可能性を議論した.共通実験系として光学式モーションキャプチャ装置の導入を図り,研究会でのデモンストレーションを含め,8月末に導入し,9月の研究会では予備的にブランコ漕ぎ,ボート漕ぎ,フラッグ鬼ごっこ,剣道などいくつかのデータを収集した.また11月から12月にかけてサッカーのゲームの撮影を行い,集団ダイナミクス解明のための基礎データを収集した.さらに2月にはフラッグ鬼ごっこ,3月には剣道の実験を実施し,対人攻防ダイナミクスの基礎データを取得し,解析方法の検討に入っている.3月には潜在知覚と運動に関してのレクチャーを下條信輔氏に,自律歩行の新たな力学系モデルについて大金邦成氏にお願いした.3月に第4回研究会を実施し,これまでの進捗状況の報告と次年度の実験計画について検討を行った.周期動作,対人動作,集団のダイナミクス解明にはそれぞれデータ取得とその解析方法に関して技術的な問題が山積しているが,共通実験系に基づき解析方法も含め,基盤的知識と方法が蓄積されつつある.これらの基盤的知識・方法はスポーツ技能の制御・学習の力学系理論からの解明に不可欠であり,まだ解析結果は一部を除いては公表できる段階ではないものの一定の成果があったものと考えられる.
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