2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20240064
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Research Institution | National Institute of Health and Nutrition |
Principal Investigator |
田中 茂穂 独立行政法人国立健康・栄養得研究所, 健康増進研究部, エネルギー代謝研究室長 (50251426)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳山 薫平 筑波大学, 人間総合科学科, 教授 (00207565)
藤井 久雄 仙台大学, 体育学部, 教授 (90275587)
田中 千晶 桜美林大学, 総合科学系, 講師 (40369616)
緑川 泰史 桜美林大学, 総合科学系, 講師 (50434345)
二見 順 東日本国際大学, 経済情報学部, 教授 (60258829)
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Keywords | 生活習慣病 / エネルギー代謝 / 身体活動 / 食事 / 運動 / 睡眠時代謝量 |
Research Abstract |
肥満は、エネルギーバランスのわずかなずれによってもたらされる。そこで、本研究の目的は、エネルギー消費量の評価法のうち、特に精確度の高いヒューマンカロリメーター、および様々な身体活動の種類と強度が評価できる新しい加速度計を用いて、エネルギー消費量の変動要因を明らかにすることであった。本年度の研究実績は以下の通りであり、これらの実績から、エネルギー消費量の変動要因の把握、ひいては肥満対策にとって有益な知見が得られた。 1.食事誘発性体熱産生(DIT)の新たな評価システムの開発において、妥当性と再現性を検討し、従来法に比べ再現性の改善はみられなかったものの、妥当性を確認することができた。 2.DITを模擬するガス噴出装置の開発を目的として、シミュレーションプログラムを作成した結果、注入するガスを製造する際に、酸素濃度を高精度に設定する必要のあることが明らかとなった。 3.成人では、勤労者の総身体活動に対する歩・走行以外の活動の相対的な寄与について再分析を行い、歩・走行の測定のみでは、一部の職種(例えば,飲食物調理従事者および清掃員)における日常の身体活動がかなり過小評価されることが明らかとなった。また、子どもに加え、高齢者における歩・走行以外の活動の寄与についても検討した。 4.24時間のエネルギー消費量に対する朝食前あるいは朝食後の持久運動の影響について、両運動条件下で24時間のエネルギー消費量に差は無かったが、脂肪酸化量は朝食後に比べて朝食前の運動で多いことが分かった。また、朝食を抜いた昼食と夕食のまとめ食いの影響も検討したところ、24時間のエネルギー消費量が低下するという結果と、基質酸化の経時変化のみに影響を与えるという異なる結果が得られた。 5.低体重を呈する若年女性における早朝安静時代謝量を測定したところ、日本人の食事摂取基準(2010年)による推定値と比較して高値を示す傾向にあった。
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Research Products
(29 results)