Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 泰一 京都大学, 防災研究所, 准教授 (10111981)
川村 隆一 富山大学, 理工学研究部, 教授 (30303209)
浅沼 順 筑波大学, 生命環境科学研究科, 准教授 (40293261)
富田 智彦 熊本大学, 自然科学研究科, 准教授 (20344301)
安成 哲三 名古屋大学, 地球水循環研究センター, 教授 (80115956)
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Research Abstract |
・主に20世紀前半期における日降水量貸料収集のため,イキリス気象庁古又書館,オランダ気象研究所図書館,スペインエブロ測候所,インド気象局,インド熱帯気象学研究所,インドネシア気象局,モンゴル水文気象学研究所,ベトナム水文気象局,日本の気象庁図書館等を訪問し,各国の気象観測記録の保管状況の調査を行った.その結果,インドネシアの降水量記録(1901-1958年),フィリピンの気象月報(1903年),中国の降水量記録(1901-1938年)そしてフランス領インドシナの降水量記録(1906-1928年)などのデータを紙媒体資料として入手した.インドネシアの日降水量記録(1901-1913年),すでに収集されたフィリピンの目降水量資料のデジタル化が完了した.フィリピン気象月報に記録されていた20世紀前半の西部北太平洋の台風経路図もデジタル化し,フィリピンに上陸した過去100年間の台風データセットを作成した. ・上記データおよび関連する資料に基づき,フィリピン周辺での台風の100年スケールでの長期変動を解明した.またインドネシアに関してはジャカルタ首都圏での豪雨の経年変動)を解明した。チベット高原での現地の詳しい長期間の水文気象観測データの熱・水収支解析により,過去40年にわたってチベット高原東南部は、顕著な温暖化が進行しており,その原因は水蒸気量増加に伴う雲量増加と下向き赤外放射量の増加によることを強く示唆する結果が得られた. ・広域的変動解析として,日本版再解析データを主に使用して,夏季東アジアモンスーンと西太平洋モンスーン間のテレコネクション並びに冬季東アジモンスーンの変動メカニズムを調査し,近年の変化傾向を解明した.また,西部北太平洋の大気海洋相互作用が梅雨前線活動の季節北進の経年変動に痔ぼす勧果や中国での水蒸気と隆水量分布の関係についても解明した。
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