Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
波多野 隆介 北海道大学, 大学院・農学研究院, 教授 (40156344)
井上 京 北海道大学, 大学院・農学研究院, 准教授 (30203235)
冨士田 裕子 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 准教授 (50202289)
山田 浩之 北海道大学, 大学院・農学研究院, 助教 (10374620)
高田 雅之 北海道大学, 北海道環境科学研究センター環境科学部, 主任研究員 (40442610)
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Research Abstract |
微気象学的方法(渦相関法)を用いて身ミズゴケ区とササ区においてCO_2フラックスの連続観測を行った。その結果, 生態系から大気へ蔭CO_2放出(RE)はササ区において有意に大きく, 光合成によるCO_2吸収(GPP)との差である正味CO_2吸収速度(NEP)は, ミズゴケ区>ササ区であった。この結果は, チャンバー法による結果と一致しており, 高層湿原へのササの侵入により, 泥炭湿原のCO_2固定速度が低下することが明らかとなった。また, 泥炭の分解の促進に寄与している可能性も示唆された。なお, チャンバー法で測定したメタン(CH_4)放出速度は, ミズゴケ区〉ササ区であり, その差はかなり大きなものであった。ミズゴケ区では亜酸化窒素(N_2O)の吸収が認められた。また, 生態学的手法(刈り取り法)により, ミズゴケ区とササ区のバイオマス調査を行い, 地上部, 地下部, 葉面積指数を算出するための基礎データを収集した。水文学的アプローチとして, ミズゴケ区とササ区において, 地下水浸透量, 溶存態有機炭素濃度(DOC)のモニタリングを行ない, ササ区はミズゴケ区に比べて, 2〜3倍DOC濃度が高いことが明らかとなった。さらに, 水文過程に関する面的パラメータとして, 航空機レーザデータより地形及び集水過程, 衛星合成開口レーダ(SAR)より表層土壌因子, 衛生光学センサより相観植生の空間分布情報を構築した。炭素蓄積量の広域推定のための泥炭深測量調査等を行い, GISデータ化を行った。
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