2008 Fiscal Year Annual Research Report
放射線、化学物質の継世代的(遺伝的)影響-マイクロサテライト突然変異誘発と疾病
Project/Area Number |
20241014
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Research Institution | National Institute of Biomedical Innovation |
Principal Investigator |
野村 大成 National Institute of Biomedical Innovation, 疾患モデル動物研究プロジェクト, プロジェクトリーダー (90089871)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梁 治子 独立行政法人医薬基盤研究所, 疾患モデル動物研究プロジェクト, 特任研究員 (90301267)
足立 成基 独立行政法人医薬基盤研究所, 疾患モデル動物研究プロジェクト, 特任研究員 (60379261)
藤川 和男 近畿大学, 理工学部, 教授 (90247958)
本行 忠志 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (90271569)
中島 裕夫 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (20237275)
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Keywords | 環境 / 放射線・化学物質 / 継世代的影響 / マイクロサテライト / 疾患 / 突然変異 / 遺伝的不安定性 / マウス |
Research Abstract |
親マウスへの化学物質投与、放射線照射により、突然変異だけでなく腫瘍や形態異常、各種疾病が次世代に誘発されることを野村が実験的に示し、反復配列DNA突然変異も検出された。本研究では、放射線、化学物質の継世代的(遺伝的)影響(生殖細胞突然変異)を、マウスマイクロサテライト突然変異を指標に高感度、正確、迅速に検出し、発生する白血病、生活習慣病、あるいは遺伝子発現異常との関連を調査する。 1.マイクロサテライト突然変異の検出:原子炉中性子線(UTR-KINKI;中性子0.2Gy+γ線0.2Gy/時間)、0.1、0.2、0.4、0.6Gy照射したN5雄マウスを3ヵ月以降(精原細胞期照射)に正常N5雌マウスと交配し、死産仔を含め得られた全てのF_1マウスのマイクロサテライト遺伝子座(n1,n3,n5,n6)で突然変異の検出を行った。そのうちn6遺伝子座では、平成21年3月末現在で、0.2、0.4、0.6Gy照射で、5/328(1.5%),9/311(2.9%),6/435(1.4%)と、対照群2/681(0.3%)に比べ増加していた(0.4Gy;p<0.001)。0.1Gy照射群は21年度に終了予定である。^<60>Coガンマ線高線量率(0.57Gy/min)、低線量率(0.2mGy/min)照射実験は突然変異の解析中である。 2.マイクロサテライト突然変異と疾病、遺伝子発現異常の相関:中性子線、ガンマ線照射を受けたF_1マウスはマイクロサテライト突然変異調査の後、21年度にかけ約1年間、奇形、腫瘍発生、生活習慣病、その他あらゆる疾病を調査中である。腫瘍および臓器を凍結保存し、がん関連遺伝子の変異、遺伝子の発現異常をSequencer、マイクロアレイを用い調査する。現在、0.4Gy照射群で、有意な白血病の上昇が見られている[13/228(5.7%)、対照群3/218(1.4%);p<0.05)]。
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Research Products
(12 results)