2010 Fiscal Year Annual Research Report
20世紀日本の市場経済と制度設計-世界経済・東アジア経済との関連を中心に
Project/Area Number |
20243023
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
原 朗 首都大学東京, 都市教養学部, 客員教授 (70012127)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 志郎 首都大学東京, 都市教養学部, 教授 (10202376)
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Keywords | 戦時経済総動員 / 高度経済成長 / 日韓比較経済史 / 産業調整 / 産業政策 / 中小企業 / 雇用調整 / 産業合理化 |
Research Abstract |
本年度は、5年間の研究期間の後半の課題として取り組んだ高度成長後半期の企業と経済団体に関する研究を総括した。6月には、前年度までの代表者・分担者・連携研究者・研究協力者の成果として、原朗編著『高度成長始動期の日本経済』(日本経済評論社)を刊行した。さらに高度成長後半期に関する各自の研究概要をまとめ、9月の第7回東アジア経済史シンポジウム(韓国蔚山大学)の場で研究の達成点と課題を確認し、韓国の現代経済史研究者と意見交換を行った。報告は以下の通りであった。原朗「成長展開期の制度設計と市場経済」、金子文夫「国際収支構造の転換と資本輸出の拡大」、加瀬和俊「出稼労働者の諸タイプとその推移-失業保険金受給問題を手がかりに」、伊藤武夫「総合エネルギー政策の形成」、石井晋「生産性上昇格差と消費者物価-成長メカニズムについて」。9月には原朗編『日本経済史』第5巻(東京大学出版会)を刊行し、寺村泰「輸出振興政策」、植田浩史「二重構造と中堅企業」、伊藤正直「通貨危機と石油危機」を発表した。また、11月には政治経済学・経済史学会の秋季大会で高度成長期の中小経営の成長を素材にパネルディスカッションを企画し、植田浩史「問題提起」「高度成長期における小工場の雇用スタイルの変化」、柳沢遊「高度成長期における商店員の待遇」の報告に谷本雅之がコメントした。年度後半は、原朗編著『高度成長展開期の日本経済』(2011年刊行予定)に向けた完成原稿を順次研究会でチェックするとともに、共同研究メンバーは個別に20世紀の市場経済と制度設計の課題に沿って、戦時経済、繊維産業史、自動車産業史、単著を発表した。
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Research Products
(38 results)