2010 Fiscal Year Annual Research Report
社会的排除のリスク予防の政策プログラム研究-その原理、開発、評価の日英比較-
Project/Area Number |
20243031
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Research Institution | Nihon Fukushi University |
Principal Investigator |
木戸 利秋 日本福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (30224992)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平野 隆之 日本福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (70183580)
丹羽 啓子 日本福祉大学, 健康科学部, 准教授 (10331646)
丹波 史紀 福島大学, 行政政策学類, 准教授 (70353068)
伊藤 文人 日本福祉大学, 社会福祉学部, 准教授 (40367727)
谷口 由希子 日本福祉大学, 福祉社会開発研究所, 研究員 (80449470)
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Keywords | 社会的排除 / 過疎 / 離島 / 条件不利地域 / 制度的福祉 / 自発的福祉 |
Research Abstract |
イギリスにおける社会的排除対策の取り組みとして、ナショナルなレベルで児童の貧困・社会的排除対策の動向をまとめるとともに、ローカルなレベルでは、イギリスのこの分野でも注目されている自治体のひとつであるリーズ市をとりあげ、児童分野と高齢者分野の調査をもとに、現状と課題を考察した。その結果、地域社会における貧困・排除状態にある個人・家族に対するパーソナルな関わり方のできる専門職の存在が求められている一方、アセスメントレベルでの総合的な対応を可能とする方策が求められていることを指摘した。 日本においては社会的排除の問題を、過疎や離島などの条件不利地域における福祉開発を、社会福祉の視点からどのように組み立てていくのかという課題として、主に新潟県や高知県をフィールドにおき、当該地域の特性をふまえ考察した。その結果、新潟県においては平成の合併後の行政地域の再編と人口減少のなかで、医療資源の不足が住民生活にマイナスの影響を与える一方で、社会福祉サービスの不足を自治会・町内会など制度以外の社会資源でどうカバーするのかが問題になっていることを明らかにした。 我が国においては社会福祉が対応すべき住民の生活問題が多様化、複雑化するなか、貧困・格差の拡大が進みつつある。本研究は、英国の都市部と日本の地方・過疎地域を対象として、社会的排除からの克服に社会福祉にどういうあり方が求められるのかを示したものである。
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Research Products
(5 results)