2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20244082
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
滝沢 茂 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 講師 (80114099)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大槻 憲四郎 東北大学, 理学研究科, 名誉教授 (70004497)
宮崎 修一 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (50133038)
田中 秀実 東京大学, 理学研究科, 講師 (40236625)
西川 治 秋田大学, 工学資源学部, 講師 (90375220)
八田 珠朗 独立行政法人国際農林水産業研究センター, 主任研究員 (60164860)
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Keywords | 石英 / 機械的エネルギー / 粉砕エネルギー / 表面ネルルギー / 結晶内部 / 活性化エネルギー / 破壊エネルギー / 10^9erg/cm^2オーダー以上 |
Research Abstract |
1)粉砕石英鉱物を自動乳鉢で1000時間の磨耗実験で、結晶石英を非晶質シリカ生成することに成功した。また、この試料は摩耗時間経過(100~200時間)ごとに粉末X線解析も行った。この弧の実験で熱を伴うこと無く機械的エネルギーを加えることで石英結晶は非晶質シリカに転移することが明らかにした。 2)当該研究で購入したマイクロカロリーメーターの精度・測定条件(出力電圧、試料の量、供給電源の電庄変化)や再現性テストを行った。その結果を基にして、石英の溶融で生成した非晶質シリカ、粉砕粒子をすいひを用いて粒径の異なる試料の溶解熱(25℃における溶解エンタルピー)を測定した。その結果、粒径70μmから粒径40μm付近では溶解熱め減少は小さいが、粒径40μm前後以下になると溶解熱は急激に低下することが明になった。この新知見は粉砕エネルギーは、細粒化による表面ネルギーで消費されるだけでなく、細粒化すると結晶内部の活性化のエネルギーとして消費されていることが明になった。このことは従来、全く認識されていない新知見である(成果公表のため、原稿準備中)。 3)1軸圧縮破壊装置で石英単結晶の破壊実験を行った。この実験で得た粉砕粒子の表面積を測定した(当該研究費で購入した装置使用)結果、粉砕粒子の表面ネルギーは10^6~10^7erg/cm^2程度であることが明らかになった。粉砕粒子内で消費された破壊ネルギーは、2)の実験成果から権定すると、10^9 erg/cm^2オーダー以上と推定される。この実験結果は、地震断層時の破壊エネルギーの多くは波動エネルギーと摩擦熱で解放され、粉砕粒子の表面ネルギーは無視できるとした、従来の研究は明らかに間違いであることを強く示唆している。 4)糸-静構造線(活断層断層)から得た非晶質物質を水を加え、250℃条件下で7日間加熱した試料を粉末X解析装置で解析した結果、僅かにピークらきしものが出現した。この研究は更に加熱時間を長くして進める準備をしている。
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Research Products
(26 results)