2010 Fiscal Year Annual Research Report
先進安全自動車構想を実現するワイヤレスネットワーク技術の研究
Project/Area Number |
20246066
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
中嶋 信生 電気通信大学, 情報理工学研究科, 教授 (70323889)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
唐沢 好男 電気通信大学, 情報理工学研究科, 教授 (40313407)
本城 和彦 電気通信大学, 情報理工学研究科, 教授 (90334573)
山尾 泰 電気通信大学, 先端ワイヤレスコミュニケーション研究センター, 教授 (10436735)
藤井 威生 電気通信大学, 先端ワイヤレスコミュニケーション研究センター, 准教授 (10327710)
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Keywords | 交通事故予防 / 路車協調システム / 車車間通信 / 自律分散情報交換 / 高精度測位 / 無線伝送 / 歩行者位置検出 / 低相互変調歪回路 |
Research Abstract |
車車間通信伝搬モデルとして、出会い頭事故の頻発する見通しの悪い交差点を対象とした。レイトレーシング手法の計算時間短縮法を編み出し、交差点付近の伝搬構造の詳細解析を行なった。交差点において大型右折車両が前方を遮った場合の伝送劣化を定量的に評価可能な伝搬モデルの構築を行った。 多数の車両が自車の情報を相互にブロードキャストして情報交換を行う通信方式を検討した。CSMA/CAのようなパケットアクセス方式は、フェージング環境では隠れ端末の影響によってブロードキャストパケット受信成功率が低下する問題がある。そこでパケット受信成功率の理論解析を行い、車両台数、変調方式、キャリアセンスレベルなどのパラメータとの関係を明らかにした。 信頼度の高いアクセスプロトコルを見出すため、実際の車両の動きをモデル化したシミュレーションにより、情報共有性能と車車間通信および路車間通信の連係動作について検証した。さらに、ソフトウェアプラットフォームを用いて簡単な情報交換プロトコルを実装し、その動作を確認した。 密集した環境に強い、効率と干渉耐力に優れた無線回路を検討した。GaNHEMT素子の寄生素子を補償できる新しいF級増幅回路設計法を考案し、5.8GHz帯でドレーン効率79.9%という世界最高性能を達成した。また3~10GHz帯の周波数成分を有する広帯域パルスを無歪で伝送するために、負性群遅延回路を用いた低雑音群遅延補償InGaP/GaAsHBTMMIC増幅器ならびに波形整形MMICを開発し良好な特性を得た。 高精度歩行者測位技術に関しては、到来波面を検出する方式を実験的に検討し、距離5m地点において0.7mの位置推定精度を得た。アンテナ指向性を利用した基準点測位では、送信アンテナを被検者の上側に配置することにより、人体効果による精度劣化を抑えることができた。これらの結果より、高精度なハイブリッド航法の歩行者への適用における主要な課題に関して解決の見通しを得た。
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Research Products
(18 results)