2010 Fiscal Year Annual Research Report
社会的ネットワークを考慮した参加型マルチエージェント交通行動シミュレータの開発
Project/Area Number |
20246084
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
吉井 稔雄 愛媛大学, 理工学研究科, 教授 (90262120)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊池 輝 東北工業大学, 工学部, 准教授 (00343236)
宇野 伸宏 京都大学, 経営管理研究部, 准教授 (80232883)
中山 晶一郎 金沢大学, 環境デザイン学系, 准教授 (90334755)
山本 俊行 名古屋大学, エコトピア科学研究所, 教授 (80273465)
奥嶋 政嗣 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 准教授 (20345797)
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Keywords | 参加型シミュレータ / 経路選択行動 / 交通情報提供 |
Research Abstract |
(1)参加型交通行動シミュレーションの開発 従来の交通行動シミュレータと動的交通流シミュレータを統合したマルチエージェントシミュレータの設計ならびに開発を行い,さらに入出力のインターフェースを整え,ソフトウェアとしての完成度を高めた. また並行して,マルチエージェントシミュレータが作り出す仮想空間に,被験者が参加する実験環境を構築した.設計にあたり重点的に検討した点は以下の2点である. (1)交通状況の内生的変化の実現:個人の行動変化が周囲に及ぼす影響と,さらにその結果創発された全体からフィードバックされる個人への影響を内生的に作り出す. (2)参加型実験を繰り返し行える環境の実現:交通行動に関するday-to-dayの学習過程を実験環境内に再現. (2)集計QK流入制御の有効性検証 高速道路本線上や,オンランプにおける交通流率あるいは開口ブース数の調整による制御など,種々のメータリング方式を実施した場合のエリア流入制御手法の効果を,シミュレーションにより検証した,結果,オンランプ部において流率を制御する代わりにブース数を調整することで,高い交通状況改善効果を得られることが示唆された. (3)公益情報提供に対する反応分析 交通情報提供による他者との相互作用を分析するために,参加型シミュレーション実験装置を用いた室内実験を行った.結果,公益情報を提供することで,公益に配慮した経路が選択される傾向が観測できた,情報の内容としては,他者(全体)に及ぼす排出ガス量よりも所要時間の増分を提供した方が効果が大きく,交通情報提供においては「時間」に関係した情報を用いた方が,ドライバーの意思決定により影響を及ぼすことが示唆された.
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Research Products
(17 results)