2008 Fiscal Year Annual Research Report
電気化学インピーダンス法の原理に基づく耐候性鋼橋梁の環境劣化モニタリングシステム
Project/Area Number |
20246108
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
西方 篤 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 准教授 (90180588)
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Keywords | 耐候性鋼 / 大気腐食 / 橋梁 / 電化化学インピーダンス / 腐食モニタリング |
Research Abstract |
平成20年度 (初年度) は、実験計画通り、腐食モニタリング用のプローブ電極と腐食モニターの作製、そしてそれらを実環境 (3か所) に設置し、腐食のモニタリングを開始した。設置場所は、(1)両国橋 (広島県福山市JFEスチール製鉄所内、12月25日開始、現在4ヶ月経過) 、(2)苗引橋 (新潟県、11月27日開始、現在5ヶ月経過) 、(3)日本ウエザリングテストセンター (千葉県銚子市、12月9日開始、現在4.5ヶ月経過) である。両国橋は橋梁のウエッブ部とフランジ部に、苗引橋はフランジ部の上下面に、腐食モニタリング用のJIS耐候性製および2.5Ni耐候性鋼製のプローブ電極と腐食減耗量測定用の同鋼種のワッペン試験片を設置した。以上はいずれも雨による飛来海塩の洗い流しの無い個所への曝露である。降雨の影響を見るために、日本ウエザリングテストセンターでは雨がかりのある場所とない場所に同試験片を曝露した。腐食モニタリングは自動化し、測定データは腐食モニター内のメモリーカードに記録されるようになっている。現在、測定データの定期的な回収と装置駆動用のバッテリーの交換を民間会社に委託している。これまでの腐食モニタリングデータを解析した結果、腐食速度の指標として使う分極抵抗の逆数は、湿度の変化や飛来海塩の蓄積に対応して変化しており、計測は順調に進んでいる。今後、曝露6ヶ月で第一回の腐食減耗量測定用のワッペン試験片の回収があり、その時点で、今までのモニタリング結果との相関を調べる予定である。
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Research Products
(1 results)