2010 Fiscal Year Annual Research Report
イオン液体を用いた次世代エネルギー変換・貯蔵デバイスの開発
Project/Area Number |
20246140
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
萩原 理加 京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (30237911)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野平 俊之 京都大学, エネルギー科学研究科, 准教授 (00303876)
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Keywords | イオン液体 / 燃料電池 / キャパシタ / リチウム二次電池 / ナトリウム二次電池 |
Research Abstract |
無加湿燃料電池への応用について、電解質として引き続きEMPyr(FH)nF系に焦点を絞り検討を行った。ポリマーとのコンポジット電解質において、イオン導電性と熱安定性の検討を行った。さらにガス拡散電極の触媒層へコンポジット電解質を導入し三相界面を増大させる試みを行い、性能の向上に成功した。また、カチオンに重合性官能基を導入し、重合させることによりイオン液体に疎水性をもたせ、生成水によるイオン液体の膜電解質からの溶出を防ぐことを試み、発電可能であることを示した。 スーパーキャパシタへの応用に関し、高い導電率、高い耐電圧を有するフルオロハイドロジェネート系イオン液体の開発を行った。-40℃から80℃の広い温度範囲における性能評価を試み、広い動作温度領域での作動を確認した。また容量の充電電圧依存性について、検討した結果、本系は二重層容量に加えてレドックス反応による擬似容量の寄与が示唆された。 イミド系イオン液体として三元系(Li,K,Cs)TFSAを電解質、LiFePO_4を正極活物質、Li金属を負極活物質とした電池の検討を行った。正極に関しては高速充放電を可能にする構造および電極作成法を検討し、電極の薄膜化などにより5Cまでの充放電を可能にした。負極については、電池作動温度を170℃にすることにより、デンドライド生成が飛躍的に低減できることを明らかにした。さらに二元系(Li,K)FSAを電解質、LiCoO_2を正極物質、Li金属を負極活物質とした電池の高いサイクル特性が示された。 イミド系イオン液体を電解質とするナトリウム二次電池については昨年度に引き続き二元系(Na,Cs)TFSA系を電解質として用い、正極活物質としては新たにTiS_2を検討し、NaCrO2系よりも高い放電容量を得た。また、Na電極を固体化するため合金電極の使用を検討した。
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Research Products
(32 results)