2010 Fiscal Year Annual Research Report
湿潤地の土壌有機物動態におけるストレス要因の解明とその農業利用
Project/Area Number |
20248008
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
小崎 隆 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 教授 (00144345)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
縄田 栄治 京都大学, 農学研究科, 教授 (30144348)
舟川 晋也 京都大学, 地球環境学堂, 教授 (20244577)
角野 貴信 京都大学, 都市環境科学研究科, 助教 (50511234)
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Keywords | 撹乱土壌 / 酸性ストレス / 土壌微生物 / 土壌有機物動態 / メカニスティック・モデル / モニタリング |
Research Abstract |
本研究は,実験的アプローチとフィールド実測を併用して,湿潤熱帯域における土壌有機物動態を記述する新たなモデル構築を目指すものである。平成22年度には,以下のような成果が得られた。 1)生態系で現実的なレベルの基質に対する土壌微生物の応答,およびこれが酸性ストレスにどのような影響を受けるかについて,異なる土壌を用いて検討した結果,理論的には段階的基質利用コンセプトを,また解析手法としてMichaelis-Menten式を用いることによって,土壌微生物呼吸を定量的に解析する手法を確立した。 2)^<14>C標識セルロース・トレーサー法を用いて様々な土壌における有機物分解速度と蓄積割合を定量的に評価した結果,酸性土壌(pH<4.5)ではセルロース可溶化速度,無機化速度がともに小さい傾向にあった。またセルロース可溶化速度はグルコースの潜在無機化速度に対して極めて低かったことから,セルロースの無機化は可溶化速度が律速となっていることが明らかとなった。 3)熱帯畑作地においては,土壌有機物・微生物動態を制御することによって,土壌-土壌微生物-作物の三者間での窒素動態を管理し,作物による窒素利用を改善しうる可能性を見いだした。 4)これらの成果に基づき,現在湿潤地におけるストレス要因を考慮した土壌有機物動態モデル構築の最終的な段階にあるとともに,これを熱帯農業の圃場管理に利用する方途を検討中である。 また本研究の進展に伴い,当該分野研究の進展と一般的な理解のギャップを埋める必要性に痛感しており,今後本研究に関わる成果の包括的情報発信ツールも併せて開発したい。
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Research Products
(18 results)
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[Journal Article] Acidification of tropical forest soils derived from serpentine and sedimentary rocks in East Kalimantan, Indonesia2011
Author(s)
Fujii, K., Hartono, A., Funakawa, S., Uemura, M., Sukartiningsih, Kosaki, T.
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Journal Title
Geoderma
Volume: 160
Pages: 311-323
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] Biological properties of paleosols and present-day soils in Arkaim and its surrounding area, South Urals, Russia2010
Author(s)
Nagano H, Sugihara S, Utsugi I, Adachi M, Okubo F, Horaguchi S, Matsushima M, Okitsu S, Prikhodko VE, Manakhova E, Zdanovich GB, Zdanovich DG, Funakawa S, Kawahigashi M, Inubushi K
Organizer
19th World Congress of Soil Science
Place of Presentation
Brisbane Convention and Exhibition Centre (Brisbane, Australia)
Year and Date
2010-08-03
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