2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20248012
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
内海 龍太郎 Kinki University, 農学部, 教授 (20151912)
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Keywords | two-component system / EvgS-EvgA / PhoQ-PhoP / SafA / B1500 / Bacteria / Signal transduction / small membrane protein |
Research Abstract |
(1)大腸菌のEvgS/EvgA,PhoQ/PhoP系を連結する膜小タンパク質,SafA,とセンサーPhoQの相互作用:前年度のin vivo解析で、SafAのペリプラズムドメイン単独でPhoQを活性化することが明らかになったので、SafAのペリプラズムドメイン(25aa)をペプチド合成し、in vitro系で評価した。すなわちPhoQを過剰発現させた膜画分を調製し、[γ-^<32>P]ATPを用いたPhoQの自己リン酸化、およびPhoPへのリン酸基転移の系に対するSafAの影響を検討した。その結果、SafAはPhoQの自己リン酸化能にはあまり影響を及ぼさず、リン酸化したPhoP濃度を増大させた。このことより、SafAはPhoQの脱リン酸化能へ作用することが示唆された。 (2)二成分制御系(TCS)間を制御する膜小タンパク質(SMP)遺伝子のクローニングと機能解析:前年度に作成した大腸菌の29種のセンサーコレクションに対して、SMP候補遺伝子28種との相互作用をtwo-hybrid法で検討した。その結果、7組に関して相互作用が認められた。この相互作用をさらに検討するために、まず、EnvZ/OmpR系およびEvgS/EvgA系に対してレポーター株を2種類ずつ作成した。 (3)EvgS/EvgAのレポーター株を用いて、EvgS/EvgA系を活性化させるためのシグナルを見出した。この活性化条件下でSafAを過剰発現させるとEvgS/EvgA系が不活性化することからSafAによるfeedback repressionが示唆された。 SafAがPhoQのみならずEvgSにも作用すること、また、SafA以外の候補も挙がってきていることから、膜上でのSMPによる種々の制御が示唆された。これらを明らかにすることで、細菌情報伝達ネットワークがより詳細に解明されることが期待される。
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Research Products
(31 results)