2009 Fiscal Year Annual Research Report
最終氷期以降の地球規模の気候変動事変に伴う古代遺跡周辺の水文環境の変動
Project/Area Number |
20251002
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
鹿島 薫 九州大学, 大学院・理学研究院, 准教授 (90192533)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
那須 浩朗 総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 上級研究員 (60390704)
本郷 一美 総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 准教授 (20303919)
奥村 晃史 広島大学, 大学院・文学研究科, 教授 (10291478)
三宅 裕 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 准教授 (60261749)
高村 弘毅 立正大学, 地球環境学部, 教授 (80062826)
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Keywords | 大規模気候変動 / 水文環境 / 遺跡立地 / 第四紀 / 砂漠化 / 地球温暖化 / 国際共同研究 / 中国:エジプト:モンゴル:トルコ |
Research Abstract |
最近の地球環境の変動に関する視点は、氷床におけるダンスガード・オシュガーサイクルの発見以来大きく変わりつつある。地球環境が、短期(10~100年オーダー)においても、急激に変化してきたという事実は、今後の地球環境の変動予測に大きな影響を与えてきた。今回の調査においても、完新世においても気候は安定的ではなく、8200年前に世界的な寒冷化イベントが発見されたことなど、大規模気候変動事変が存在することが明らかとなった。 具体的な現地調査は以下のように行った。 (モンゴル平成21年8月15日間) ホブスグル湖周辺およびヒンティ産地における泥炭層において掘削調査を行った。 (トルコ平成20年9月30日) トルコ共和国ではアナトリア高原中部のアンカラ県、クルシェヒル県、コンヤ県、カイセリ県における遺跡の分布調査と古環境の復元のためのボーリング調査を行う。具体的には、地中レーダーおよび磁気探査を用いた地中物理探査で遺跡の未発掘地区の確定を進める。さらに、カイセリ県アジギョル湖、クルシェヒル県セイフェ湖で湖沼堆積物の掘削調査を行った。あわせて、トルコ東部のバン湖、および東南部のディアルバクール周辺で、予察調査を実施した。 (エジプト平成21年12月15日間) エジプトにおいては、カイロ南東のカルーン湖において調査を行う。調査期間は20日間である。主に、湖の湖水位変動とナイル川の氾濫史の解明について、地形地質調査と考古歴史文書などの解析をあわせて実施した。 このほか、台湾国立大学において2回、合同セミナーを開催し、研究成果と分析手法に関する交流を行った。
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Research Products
(12 results)