2009 Fiscal Year Annual Research Report
ソロモン諸島における有用植物、特に薬用植物の資源探査と天然物化学的研究
Project/Area Number |
20256003
|
Research Institution | (財)高知県牧野記念財団 |
Principal Investigator |
渡辺 高志 (財)高知県牧野記念財団, 研究部, 主任研究員 (70210911)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小山 鐵夫 財団法人高知県牧野記念財団, 専務理事 (00205535)
岡田 稔 財団法人高知県牧野記念財団, 研究部, 部長 (80470293)
川原 信夫 独立行政法人医薬基盤研究所, 薬用植物資源研究センター, センター長 (10224825)
朴 〓宣 財団法人高知県牧野記念財団, 研究部, 研究員 (60393435)
|
Keywords | medicinal plant / inventory / custom doctor / Solomon Islands / Savo Islands / Florida Island / Russel Island / Naural Product Chemistry |
Research Abstract |
「ソロモン諸島における有用植物、特に薬用植物資源の探査と天然物化学的研究」で、漢方薬素材の代替または補完医薬素材になり得ると考えられる生薬の探索研究を展開した。 ソロモン諸島は、豊富な熱帯雨林に恵まれ未開の地と云え、生物は種類が豊富であり、ソロモン固有種が多く生育しており4,500種を超える高等植物が確認されている。従って薬用植物の分布も多く、未研究種が大半である事から、主に新薬創出・代替生薬の発掘のため、カギカズラ属Uncaria(生薬「釣藤鈎」として利用)、ゴシュユ属Tetradium(Euodia)(生薬「呉茱萸」類縁品として利用)など、現行漢方薬原料代替植物としての可能性ある種類を中心に昨年に引き続き探索収集した。 第1回目の調査(期間:平成21年7月3目(金)~平成21年8月23日(日))では、薬用植物資源の探索調査を円滑に遂行するために、前半でレンネル島(テンガノ湖)を訪問し、後半から独立行政法人医薬基盤研究所・薬用植物資源研究センター種子島研究部の杉村康司研究員と共に100以上の島から成るソロモン諸島の中北部に位置するサンタイザベル島(バウアラ)を中心に、ニュージョージア群島(テテパレ島、ベララベラ島)を訪問し、薬用植物の自生状況の把握と賦存量調査を行なった。 第2回目(期間:平成21年12月11日(金)~平成22年1月17日(日))京都大学・大学院研究科薬品資源学分野の伊藤准教授と共に、12月13日(日)に小山園長及び首都ホニアラで合流し、現地森林省との国際シンポジウムを開催し、共同研究覚書MoAを締結(延長継続)した。その後、伊藤准教授とは役割分担に沿ってサボ島またはラッセル島を訪問し、薬用植物の資源探査を実施した。さらに、前回ソロモン諸島ガダルカナル島のcustom doctorから得た情報として、FDスタッフと共同で新規追加した10種について植物インベントリー調査を実施し伝承補完医学的な基本情報を収集記録した。さらに、フロリダ島及びラッセル烈礁群島に点在する島々を訪問し、薬用植物の自生状況の把握と賦存量を把握するために調査を行なった。 両調査で蒐集した植物標本は、さく葉標本の同定が進み学名が解明され次第、研究分担者、連携研究者らへ生薬試料を送付する。現在の所、本年度の採集植物数の総計は、さく葉標本は601点(SIMB709-1324)、そして生薬標本は486点に達した。
|
Research Products
(3 results)