Research Abstract |
平成20年度では創造的問題解決プロセスにおける計算機への入力操作や個人活動とグループ活動の相互作用といった要因が与える影響を検証するために,創造的問題解決のプロセスモデルにおける発散的思考と収束的思考に焦点をあて,以下のような研究成果を挙げるとともに,関連学会への発表した.(1)グループ発想思考法や紙ラベルを用いた収束的技法の入力系について,電子ペンを用いた紙への手書きやテーブル上での自然な操作など,計算機を意識しないで行うことができるテーブルトップインタフェースを開発した.さらに,実際にフィールドワークで使用することで運用性を確認した.また,この成果は国内外の関連学会にて発表し,そのひとつに対し日本創造学会研究大会発表賞が授与された.(2)グループ発散思考法において,アイデアの図的配置法が創造的思考に及ぼす影響を実験によって明らかにした,また,この成果は,関連する国内外の学会にて発表した.(3)グループ発散思考法の個人環境において,提示する情報量の負荷がアイデア連想の質と量に与える影響を実験によって明らかにした.また,これらの成果は,関連する国内外の学会にて発表するとともに,日本創造学会論文誌に掲載された.(4)グループ発散思考法において,集合知をもとに連想を促す手法を提案し,WikiPediaのデータを利用した実験システムを構築し,有効性を明らかにした.また,この成果は関連する国内外の学会にて発表した.(5)個人創造的思考がグループ発散的思考へ与える影響を調査するため,創造的会議を対象としたコミュニケーション支援システムを開発し,実験によってその効果を明らかにした.また,この成果は関連学会にて発表した.(6)創造的な議論の履歴を再利用するための装置を開発し,学会ポスター発表で運用することでその効果について明らかにした.また,この成果は論文誌にて掲載された.
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