Research Abstract |
1. 開発した仮説実証実験用システムを使って日本国内および米国, 中国を中心に世界各地で実験を行う. ハワイ大学と北京の故宮文化資産デジタル化応用研究所等で実験を行い,データを取得した.1分あたりに入力した絵文字文章の行数,1行あたりの絵文字数,理解度に,外国人と日本人との相違は見いだせなかった.また,1行あたりの絵文字数は外国人も日本人も平均3.1文字であるため,主語,動詞,目的語や補語が揃っている文章は多くない.システム自体が,所望する絵文字が不足し,文章作成が容易ではない等,改良の余地があるため,その操作性や性能がネックになっている可能性がある.しかし,外国人と日本人が通常使用している言語ではない絵文字に関しては,文章作成の能力に差がない可能性も考えられる。 日本語は基本的にSOV(主語+目的語+動詞)であり,外国人は基本的にSVO(主語+動詞+目的語)の文法である.平均の1文の文字数が3文字程度であるため,全ての絵文字文章が完全にこの形式で書かれているわれではないが,絵文字もこの特徴を引き継いでいる.また,日本人が通常使わないチェックマークは絵文字でも使われず,欧米人は使用している.各言語の特徴をそのまま絵文字に引き継いでいることが示唆された. 2. インターネットを介して離れた場所の人とコミュニケーションする実験を行う. 従来のシステムに加えてWeb対応の絵文字チャットシステムを開発し,国内で実験を行った. 3. 絵文字チャットによるコミュニケーションの適用先を考える. 旅行支援システムを試作し,北京で実験を行い,タクシー等でコミュニケーションを取ることができた.
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