2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20300056
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
西野 哲朗 The University of Electro-Communications, 電気通信学部, 教授 (10198484)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富田 悦次 電気通信大学, 電気通信学部, 名誉教授 (40016598)
岡ノ谷 一夫 理化学研究所, 脳科学総合研究センター, チームリーダ (30211121)
田中 繁 電気通信大学, 電気通信学部, 特任教授 (70281706)
山崎 匡 理化学研究所, 脳科学総合研究センター, 研究員 (40392162)
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Keywords | 計算論的学習理論 / 鳥の歌文法 / 文法学習 / 言語獲得 / 機械学習アルゴリズム / k可逆オートマトン / 正例からの学習 / ノイズ除去 |
Research Abstract |
オートマトンAの状態遷移の向きを反転し、さらに、初期状態と最終状態を入れ替えて得られるオートマトンをAの逆オートマトンという。決定性有限オートマトンAの逆オートマトンも決定性有限オートマトンであるとき、AをO可逆オートマトンと呼ぶ。O可逆オートマトンにより受理される言語をO可逆言語という。さらに、k文字先読みを許せば、Aの逆オートマトンが存在するとき、Aをk可逆オートマトンという。Angluinは、与えられた正例の集合から、それを受理する最小状態数のk可逆オートマトンを、多能式更新時間で極限同定する機械学習アルゴリズムを示した。ここで正例とは、目標の言語に属する記号列のことである。ジュウシマツの歌を目標の言語と考える場合には、うたい間違いの無い歌のサンプルが正例となる。本研究では、Angluinの学習アルゴリズムの入力として、ノイズのまったく無い完全な歌データを仮定することは現実的ではないので、なんらかのノイズ対策を考える必要がある。ジュウシマツによるノイズや、人為的なノイズは、正しい状態遷移に比べれば、出現頻度は非常に小さいはずである。そこで、(1)音素間の状態遷移確率を計算して、ある設定値以下の遷移をノイズとして削除し、また、(2)音素間の遷移だけでなく、データの末尾であることも遷移の一つと考えることにより、歌を途中で止めてしまった場合のノイズにも対応できるように、システムを拡張した。
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Research Products
(5 results)