Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井口 時男 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (80232164)
MORTON Leith 東京工業大学, 外国語研究教育センター, 教授 (40361787)
高岸 輝 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 准教授 (80416263)
村井 源 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助教 (70452018)
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Research Abstract |
多分野における各種のテキストに対して繊細で微妙な意味を読み解き,豊穣な価値解釈を可能とする情報支援システムとして価値指向型のオントロジーを設計した.多分野における価値構造の相違を明示するために,分野コミュニティにおける意味の局所性と大域性を反映させる方法を提案した.多分野の例として政治,イデオロギー,文学,芸術,音楽,宗教をとりあげ,それらの分野に関わるテキストを収集し,アーカイブ・システム化したうえで,事例研究としてオントロジーを構築した. 研究期間中に収集した多言語(日本語,中国語,英語,フランス語,ギリシア語)テキストもアーカイブ・システム化したうえで,価値に関わる言語表現を抽出してその概念内容を分析する方法を考案した.具体的には,マルチメソドロジーによる意味分析と,複雑ネットワーク分析による概念依存関係の分析である.マルチメソドロジーによる意味分析は,少数の概念について深く分析するために有効で,複雑ネットワーク分析は大量のコーパスデータが得られる時に有効である.それぞれの方法論を感情語彙の分析,ある作家の全作品の分析,Web上の大規模データなどに適用し,分析方法としての改善をおこなった. オントロジーの発生,コミュニティ依存性の発生,他コミュニティへの伝播,他コミュニティにおける多様化と豊穣化といった,オントロジーの社会化のメカニズムについて,概念化をおこなった.価値の生成,伝達,社会的変貌との関連性についても考察をおこなった.
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