2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20300083
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
篠本 滋 京都大学, 理学研究科, 准教授 (60187383)
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Keywords | 神経スパイク / スパイク予測 |
Research Abstract |
本研究では将来期待される脳シミュレータの実現のためにその構成要素となるべきニューロンの数理的モデルを構築することを目的として実験との対応,モデル化,解析ツールの提供という目的で取り組んでいる.本年度の大きな発展は,スパイクモデルで大きな成功を収めたMAT Tmodelのさらなる改訂をおこない,オリジナルMATモデルでは達成できなかった多様な応答形式を実現できるモデルに改良したことである(Frontiresin ComputationalNeuroscience (2011) 5:42).この研究のポイントは,オリジナルモデルの長所であるスパイク予測能力をそこなわないようにしてIzhikevichによって分類された多様な発火パターン20種類のすべてを実現することが可能になった.神経モデリング解析など関連研究を行っている外国人研究協力者を招へいし,質の高い情報収集を行うこともでき,さらにはいくつかの国際共同研究を開始した.海外での学会においても招待講演の依頼を受け,研究の国際的な認知度も急速に向上しつつある.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
大きな成功を収めたMAT Tmodelのさらなる改訂をおこなって,オリジナルモデルでは達成できなかった多様な応答形式を実現できるモデルに改良し,その論文がFrontiers Computational Neuroscienceに出版された.海外の研究者との共同研究も盛んになってきた.
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Strategy for Future Research Activity |
脳シミュレータの構成要素となるべきニューロンの数理的モデルはほぼ完成に近づいたので,そのモデルを用いて実データを解析する段階に入ったと考える.状態空間法をもちいた神経信号データの解析手法も大きく発展させつつあるので,これらを融合することが次のターゲットになる.
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Research Products
(4 results)