2008 Fiscal Year Annual Research Report
電動義手の末梢神経インターフェースにおける神経束機能の研究
Project/Area Number |
20300193
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
酒井 直隆 Utsunomiya University, 工学研究科, 教授 (90235119)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
嶋脇 聡 宇都宮大学, 工学研究科, 准教授 (10344904)
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Keywords | 神経インターフェース / 坐骨神経 / ラット / 電動義手 / 神経束 |
Research Abstract |
ラット坐骨神経を全身麻酔下に展開し、まず本幹外部から針電極を刺入して神経東電位を導出する方式について検討した。ラット坐骨神経を脛骨神経幹、総腓骨神経幹、大腿二頭筋枝の3本に分け、脛骨神経および腓骨神経を電気刺激して各々足関節底屈、背屈が起こることを確認した。次いで各神経束にテフロン針電極を刺入して各神経束の電位を計測した。その結果、当初の計画のような神経束に針電極を刺入する方法は、電極の先端が移動しやすく同一の神経東電位を導出し続けることが困難であることが明らかとなった。特に本研究は坐骨神経インターフェースを生体ラットに埋入して、導出電位により電動義肢を駆動制御することを目的とするため、ラットの運動時に電極先端が動いて誤動作を招くことが危惧された。そこで各神経束の電位計測を針電極とフック電極で計測する比較実験を行った結果、分離した神経束の電位計灘にはフック電極が、計測部位の誤差が小さく有利であることが判明した。ただしヒト坐骨神経のように神経束が多くなった場合、多数のフック電極を装着することが困難となるため、分離した神経東を三次元的に配置する必要性が考えられた。このように今年度は、ラット坐骨神経の神経束分離から出発し、神経束の電位導出のための神経電極の選定を行って、各神経東電位の計測を行い、基礎的な実験システムを確立した。とくに分離した神経束の電気刺激によって、足関節の屈筋および伸筋を分離して収縮させることが可能となったことは、今後の実験展開にとり有意義であると考えられた。
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Research Products
(1 results)