2010 Fiscal Year Annual Research Report
スイマーマネキンロボットを用いた水泳時の体幹に働く非定常流体力特性の解明
Project/Area Number |
20300208
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
中島 求 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (20272669)
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Keywords | 水泳 / 非定常流体力 / スイマーマネキンロボット / モデリング / シミュレーション / 流体力学 / ロボティクス |
Research Abstract |
1.平成21年度中に行ったスイマーマネキンの駆動実験における流体力特性の結果を考察するため,流れの可視化を行った.具体的にはインク注入法を用いた.本可視化実験を,4泳法すべてについて行った.その結果,スイマーマネキンまわりの流れの様相について基礎的な知見が得られた. 2.申請者らの既存の水泳人体シミュレーションモデルを用いて,スイマーマネキン実験を再現するモデルの構築を行った.具体的には,マネキンの身体形状特性,質量特性,実験での運動データなどをモデルに入力した. 3.2.で構築したモデルを用いて,実験再現シミュレーションを行い,シミュレーションより算出される流体力と,実験において測定された流体力との比較検討を行った.その結果,従来のシミュレーションモデルそのままでは誤差が大きく,シミュレーションモデルとしては改良が必要なことを明らかにした. 4.従来のシミュレーションモデルにおいては,流体力は付加質量による慣性力,接線方向抵抗力,法線方向抵抗力の各成分の合計で表され,各成分の大きさは,係数(流体力係数)によって調整されている.そこで,実験結果とシミュレーション結果の誤差を最小化するような流体力係数を,最適化計算により求めた. 5.上記の改良された流体力係数を用いたシミュレーションモデルを用いて,再び実験再現シミュレーションを行い,流体力についてシミュレーションと実験の比較を行った.その結果,改良されたモデルでは,実験結果の非定常変化が非常によく再現され,定量的にも誤差が十分小さくなることが確認でき,高精度シミュレーションモデルの開発に成功した. 6.国内・国外の会議に参加し,本研究に関連する研究の情報収集・資料収集ならびに本研究の成果発表を行った.
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Research Products
(3 results)