2009 Fiscal Year Annual Research Report
大気圧非平衡プラズマを利用したポリエステル繊維製品の親水化
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20300236
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| Research Institution | Nara Women's University |
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Principal Investigator |
後藤 景子 Nara Women's University, 生活環境学部, 教授 (30243356)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 和成 京都教育大学, 教育学部, 准教授 (90319377)
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| Keywords | 大気圧プラズマ / ポリエステル / ポリエチレンテレフタレート / ウィルヘルミー法 / ぬれ性 / 接触角ヒステリシス / 表面自由エネルギー / 洗浄性 |
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| Research Abstract |
大気圧非平衡プラズマ処理によるポリエステル繊維製品の親水化に関する基本的情報を得るために、ポリエチレンテレフタレートフィルムを用いて処理による水の接触角変化を調べた。予め静滴法を用いて得られた最適条件で処理を行ったフィルムの接触角をウィルヘルミー法で測定した結果,前進,後退接触角ともに未処理に較べて激減し、ぬれ性が増大することがわかった.処理フィルムを水洗したり、空気中で放置すると接触角が増大する傾向が認められたが、この疎水性回復は前進接触角で起こる現象であり,後退接触角は極めて安定であることがわかった,比較のため,紫外線処理を行ったフィルムを用いて接触角測定を行ったところ、ほぼ同様の傾向が得られた。詳細については、プラズマ処理のほうがぬれ性の増大がやや大きいものの、処理ムラがやや大きく,疎水性回復の消失に時間がかかることがわかった。均一で安定な処理表面を得ることは乾式処理の最大の課題であり、本研究で得られた知見はそのために役立つ情報となろう。さらに同じ条件でポリエステル布の大気圧プラズマ処理を行ったところ、単繊維に対する水の前進および後退接触角がかなり減少することが確認された。また、吸水性、洗浄性、染色性などの実用性能が向上することがわかった。表面分析の結果から、処理によるフィルムや繊維表面の形態変化は小さく,親水化は主に酸素の結合による水素結合性の官能基の生成にもとづくことが示唆された。
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