2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20300243
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
大塚 譲 Ochanomizu University, 大学院・人間文化創成科学研究科, 教授 (20135833)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 悦子 鳥取大学, 医学部, 講師 (40335526)
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Keywords | 食品機能 / 遺伝子発現 / DNAマイクロアレイ |
Research Abstract |
最近食品素材・添加物としての利用が期待されるPQQやトコトリエノール類による遺伝子発現の変化を、細胞の増殖時、アレルギー発症時、細胞のガン化に伴って変化する遺伝子発現のパターンと比較検討し、これらの機能性食品としての新しい機能や安全性を評価することと、新規の機能性成分を持った食品素材を探索する。PQQをヒト正常細胞であるHUCF2細胞に添加し生育に及ぼす影響を調べたところ、lOOμMでは影響が無かった.抗酸化能を調べるために細胞に過酸化水素を添加し、PQQで酸化ストレスが軽減されるかをNACをポジティブコントロールとして調べたところ、PQQの抗酸化能はNACに比べかなり弱いことが明らかになった.PQQを濃度依存的に細胞に添加し、16時間後にRNAを抽出し、DNAマイクロアレイを用いて発現している遺伝子の変化を調べた.200μMまでは濃度依存的に発現の変化する遺伝子の数が増加した.次に各種の食品素材の抽出液をヒト正常細胞の培養液に添加し、これらの遺伝子の発現をDNAマイクロアレイで分析し、発現を上昇させる能力のあるものを探索した。その結果、エルダーを加えることによって発現量が3倍以上、または3分の1以下に変動した遺伝子の数は、252個と60個であった。核酸の代謝に関連するものが多く認められ、KEGGのパスウェイ解析により検討したところ、酸化的リン酸化に関する遺伝子の発現が上昇していた。一方サイトカイン-サイトカイン受容体相互作用に関するパスウェイの発現が抑えられていた.炎症とかかわりの強いパスウェイで、エルダーの効能として知られている抗炎症作用によるものと推定した。
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Research Products
(2 results)