2010 Fiscal Year Annual Research Report
地球温暖化と海洋の酸性化に対するサンゴ礁生態系の応答と激変
| Project/Area Number |
20310014
|
|---|
| Research Institution | University of the Ryukyus |
|---|
Principal Investigator |
大森 保 琉球大学, 大学教育センター, 非常勤講師 (00045022)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤村 弘行 琉球大学, 理学部, 准教授 (20398308)
|
|---|
| Keywords | サンゴ礁 / 温暖化 / 酸性化 / 光合成 / 石灰化 / 炭酸系 / モニタリング / 基質タンパク質 |
|---|
| Research Abstract |
以下の3つの課題について研究した。
(1)海洋観測に依る東シナ海炭酸系の経年変動および現場設置型の全炭酸全アルカリ度自動計測装置を用いたサンゴ礁における炭酸系の時系列観測をおこない、瀬底島におけるサンゴ礁生物の石灰化課程と二酸化炭素の季節変動および経年変動との関係について解析した。
(2)サンゴの石灰化に与える環境変動の影響を解明するために、海水温度、Sr/Ca,Mg/Ca,U/Caを調節した海水を用いて飼育実験をおこなった。その結果、枝サンゴも古海水温の指標となる事を初めて明らかにした。また、成熟したサンゴの骨格形成は、海水中のMg/Ca比を変化させてもアラゴナイト骨格を形成する結果を得た。これにより生物種に依る骨格形成の調節が行われることが示唆された。
(3)サンゴ類の骨格形成過程を制御する基質タンパク質の構造と機能に注目して、八方サンゴ類の骨格に含まれる基質タンパク質の分析をおこないアミノ酸配列の情報を得た。また、in vitro実験により、炭酸カルシウム結晶の成長に与える基質タンパク質の効果について実験した。八方サンゴの仲間である宝石サンゴの基質タンパク質は不安定なヴァテライト結晶を生成する効果を示した。
(4)以上について、日本惑星地球科学連合大会、日本サンゴ礁学会等において発表した。
|
Research Products
(10 results)
-
[Journal Article] Microbial carbon isotope fractionation to produce extraordinarily heavy methane in aging hydrothermal plumes over the southwestern Okinawa Trough2010
Author(s)
Gamo, T., U. Tsunogai, S. Ichibayashi, H. Chiba, H. Obata, T. Oomori, T. Noguchi, E. T. Baker, T. Doi, M. Maruo and Y. Sano
-
Journal Title
Geochemical Journal
Volume: 44
Pages: 477-487
Peer Reviewed
-
[Journal Article] Photochemical Formation of Hydroxyl Radicals in Tissue Extracts of the Coral Galaxea fascicularis2010
Author(s)
Higuchi, T., Fujimura, H., Hitomi, Y., Arakaki, T., Oomori, T., Suzuki, Y.
-
Journal Title
Photochemistry and Photobiology
Volume: 86
Pages: 1421-1426
Peer Reviewed
-
-
-
-
-
-
-
-
