2009 Fiscal Year Annual Research Report
分散的気候変動ガバナンスの有効性と行為主体の相関分析
Project/Area Number |
20310023
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
蟹江 憲史 Tokyo Institute of Technology, 大学院・社会理工学研究科, 准教授 (90326463)
|
Keywords | 政治学 / 国際制度 / ガバナンス / 地球環境 / 環境政策 / ネットワーク / 国際情報交換 |
Research Abstract |
今年度の研究では、地球環境ガバナンスにかかる諸機能をいかなる行為主体や行為主体のネットワークが充足しているかという観点から、これまでの環境ガバナンスの事例を元に最善及び最悪の実践を検討するための仮説及び方法論を確立した。研究協力者であるマサチューセッツ大学アマースト校政治学部Peter M.Haas教授およびナンセン研究所(ノルウェー)Steinar Andersen博士と、2度のワークショップと一度のミーティングによる密な議論を通じ、ガバナンスをアジェンダ設定、交渉、履行、実施、制度の耐性という5つの要素(component)に分解する新概念を生み出した。その上で、それぞれの要素において、既存研究から得られる知見によって、行為主体の組み合せに関して、最善及び最悪の実務的パフォーマスを生み出す仮説を導きだした。これにより、来年度はこの検証を行うという道筋が出来上がった。仮説の検証に関しては、さらなる国際的研究協力者に要素ごとにテーマを分担して実施する。そのため、2010年2月にはそれぞれのテーマ担当者を集めてワークショップを実施した。
|