2008 Fiscal Year Annual Research Report
新規な金属原子単層担持グラファイト性多孔質ナノカーボンの創成
Project/Area Number |
20310062
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Research Institution | Institute for Molecular Science |
Principal Investigator |
西 信之 Institute for Molecular Science, 物質分子科学研究領域, 教授 (60013538)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
十代 健 分子科学研究所, 物質分子科学研究領域, 助教 (60317302)
西條 純一 分子科学研究所, 物質分子科学研究領域, 助教 (00390641)
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Keywords | グラフェン / ナノカーボン / メソ多孔体 / スーパキャパシタ / 2次電池 / 触媒担持 / BET表面積 |
Research Abstract |
20年度は、外層が3層で内部がほぼ単層のグラフェン壁からなり、BET表面積が1600-1700m^2/gのメソ多孔性炭素ナノ樹状体(MCND)の合成に成功した。これを用いてスーパーキャパシタを作ったところ、20-40A/gの大電流を流し、1Vの充放電がそれぞれ1秒程度で終了する事が実証出来た。作り方によってメソ孔とマイクロ孔との比率を変える事ができた。この中に金属を単層で担持するために、シクロペンタジエニルチタン化合物を単分子層で吸着させた。この物質を還元し、中性チタン原子層として堆積させることを現在試行中である。一方、MCNDに1nm程度の白金ナノ結晶を担持した炭素触媒を調整し、同等のBET表面積を有する活性炭(YP17)と比較したところ、ほぼ倍の活性表面積を示した。また、塩化チタンを担持し、ヒドラジン水和物で還元を行った後、空気中で熱処理することによって、MCNDの表面から酸化チタン(アナターゼ)の12nm立方状結晶列を完全密着で成長させる事が出来た。この炭素材料の触媒活性度の評価は今後の課題であるが、膨大な表面積から高い活性度が期待される。当面の最も重要な応用は、リチウムイオン電池であるが、錫とその酸化物混合金属をMCNDと混ぜて作製した電極で、850mAh/gの高出力を得ており、最近成功した還元法による純錫内包体を用いることによって、1Ah/g超の出力も可能であろう。内包度の高いものを用いることによって高いサイクル特性が実現出来ている。次世代電池電極を目指した亜鉛、鉄などの金属結晶の担持にも成功しているが80%を越える高い充填度を実現する為の更なる研究が必要である。
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Research Products
(5 results)
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[Patent(Industrial Property Rights)] 金属内包樹状炭素ナノ構造物, 炭素ナノ構造体, 金属内包樹状炭素ナノ構造物の作製方法, 炭素ナノ構造体の作製方法, 及びキャパシタ
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[Patent(Industrial Property Rights)] 金属内包樹状炭素ナノ構造物, 炭素ナノ構造体, 金属内包樹状炭素ナノ構造物の作製方法, 炭素ナノ構造体の作製方法, 及びキャパシタ