2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20310072
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
渡慶次 学 Nagoya University, 大学院・工学研究科, 准教授 (60311437)
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Keywords | マイクロ化学チップ / 細胞アッセイ / リアルタイムPCR |
Research Abstract |
培養・細胞破砕デバイスの開発:前年度に開発した細胞培養デバイスの細胞回収効率を向上させるために、流路内部に構築した円柱状構造物(マイクロピラー)の配置を実験とシミュレーションにより最適化した。その結果、細胞は細胞懸濁液の流量には依存せず、構造体の配列傾斜に依存することが明らかになった。酵母細胞を用いた場合は、配列傾斜が7.6°までが回収に有効であることがわかった。 DNA抽出・リアルタイムPCRデバイスの開発:前年度に開発したDNA抽出デバイスを用いて、デバイスのDNA抽出効率を評価した。3-アミノプロピルトリエトキシシランにより表面をアミノ化したシリカビーズを流路内に充填し、その表面を利用してDNAを抽出した。バルクに比較すると抽出率は低いものの、41.6%の抽出効率でDNAを抽出できることがわかった。抽出したDNAをPCRにて増幅し、マイクロチップ電気泳動で測定したところ、試料DNAの信号を確認することに成功した。さらに、前年度に開発したリアルタイムPCRデバイスの評価を行った。参照遺伝子と測定遺伝子の同時増幅・同時検出に成功し、開発したリアルタイムPCRデバイスが本研究の目的に充分な性能を有していることを確認した。 統合デバイスの開発:培養・細胞破砕デバイスとDNA抽出・リアルタイムPCRデバイスを統合したデバイスを開発するためには、流体の精密制御を可能とするマイクロバルブが必須である。光硬化性樹脂とテフロンのフィルムを利用した2種類のマイクロバルブを試作し、その性能の評価を行った。また、マイクロバルブを組み込んだ統合デバイスの概念設計および試作を行った。
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Research Products
(21 results)