2008 Fiscal Year Annual Research Report
劣モジュラ的構造に基づく離散最適化基礎理論の展開と高速アルゴリズム開発
Project/Area Number |
20310088
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤重 悟 Kyoto University, 数理解析研究所, 教授 (10092321)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩田 覚 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (00263161)
牧野 和久 東京大学, 大学院・情報理工学系・研究科, 准教授 (60294162)
来嶋 秀治 京都大学, 数理解析研究所, 助教 (70452307)
平井 広志 京都大学, 数理解析研究所, 助教 (20378962)
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Keywords | 離散最適化 / アルゴリズム / 劣モジュラ関数 / 組合せ最適化 / 数理計画 |
Research Abstract |
平成20年度の主要な研究成果は以下の通りである。 1. 線形計画問題に対する新しい解法としてLP-Newton法を提案し、その有効性を計算機実験によって検証し、理論と実用の両面で今後の研究の展開の可能性を吟味した。 2. 一般グラフのマッチングとマトロイドの共通独立集合問題の共通の一般化として、点集合上に2種類のマトロイドが付随する有向グラフにおける独立偶因子問題を考察し、偶因子問題に対するPapの組合せ的アルゴリズムを拡張するとともに、Edmonds-Gallai型の分解原理を与えた。 3.グラフの向き付けに関するNash-Williamsの定理に関連する様々な変種を考察した。 4. 連結度要求を満たすソース配置問題の計算複雑度を解析し、無向グラフに対して強NP困難であることを示し、種々の条件の下で近似アルゴリズムを導出した。 5. ソース配置問題を一般化したラミナー被覆制約をもつ単調凹関数最小化問題に対して、問題を記述する凹関数の構造と問題の計算複雑度の関係を明らかにした。 6. 離散構造に着目し、高速な乱択近似アルゴリズムの開発を行った。また、待ち行列ネットワークに対して、定常分布の対数分離凹性に着目し、ネットワーク指標の計算に対する効率的な乱択近似アルゴリズムを設計した。 7. 一般化メディアン安定結婚問題に対して、高速な乱択近似アルゴリズム法を設計した。 8. 品種グラフがK_3+K_3であるメトリック詰込み問題に対するKarzanovの予想を肯定的に解決した。
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Research Products
(11 results)