2012 Fiscal Year Annual Research Report
劣モジュラ的構造に基づく離散最適化基礎理論の展開と高速アルゴリズム開発
Project/Area Number |
20310088
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤重 悟 京都大学, 数理解析研究所, 特任教授 (10092321)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩田 覚 東京大学, 情報理工学(系)研究科, 教授 (00263161)
平井 広志 東京大学, 情報理工学(系)研究科, 講師 (20378962)
牧野 和久 京都大学, 数理解析研究所, 准教授 (60294162)
来嶋 秀治 九州大学, システム情報科学研究科(研究院, 准教授 (70452307)
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Project Period (FY) |
2008-04-08 – 2013-03-31
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Keywords | 離散最適化 / アルゴリズム / 劣モジュラ関数 / 組合せ最適化 / 数理計画 |
Research Abstract |
劣モジュラ構造の観点から見えてくる新たな研究の展開の可能性を追求し,離散最適化理論の展開と高速アルゴリズムの開発を進めてきた. 最終となる当該年度の主な研究成果は,以下の通りである. 1. 多重クラス待ち行列の制御に関連して現れる特殊な劣モジュラ関数の最小化問題に対して,計算幾何学的な手法を用いて,劣モジュラ関数最小化の汎用解法よりも遥かに高速なアルゴリズムを設計した. 2. 安定結婚問題における男女間の公平性の概念の下に考案された一般化メディアン安定マッチングに対し,安定マッチング集合が分配束をなすことを利用して厳密計算の#P完全性を示した.また,分配束上のランダムウォークを用いた素朴な乱択近似アルゴリズムを与える一方で,この問題の近似困難性について,イデアルの一様ランダム生成を帰着することで示した. 3. 多品種フローの組合せ的双対理論の展開により Karzanov のフラクショナリティ問題を一般化して解決した.その他,フローの半整数性と1/4整数性に関するこれまでの結果を含む統一的理論を展開した. 4. ナップサック問題のロバスト性について考察し,問題の複雑度を解明した. ナップサック問題の最大ロバスト解を擬多項式時間で求めることができることを示すと同時に,任意の正定数dに対して,ナップサック問題が (ν + d)-ロバスト解をもつかどうかの判定が弱NP困難であることを示した. ただし,νは,対応するナップサックシステムのランク商であり,どんなナップサック問題もν-ロバスト解をもつことが知られている. 5.グラフの凸性の概念に基づいて,有向木上のパスで点内素なパスをなすような有向木の組の存在を特徴づける定理を示した.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(14 results)