2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20310091
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小野里 雅彦 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (80177279)
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Keywords | 係留気球 / 災害 / 情報収集 / 地域防災力 / InfoBalloon |
Research Abstract |
平成22年度は3力年の研究期間の最終年度にあたり,これまでの研究成果を総合するとともに,普及と実用化に向けた研究開発と広報活動を実施した.以下に研究実施計画の項目別に研究実績の概要を記す. 1.気球の開発:実用化試験用気球システムの開発 これまでの気球開発の知見に基づき,実用配備された時に求められる搭載負荷重量を増大させたInfoBalloon-Vの設計・開発を行った.気球直径5.2m,高さ3mで搭載負荷重量は約10kgである.また大型化に伴い,係留索の支持方法の改良を行った. 2.フィールド実験の実施 これまで作成してきた運用シナリオに基づいた係留運用が可能であるかどうかの検証を目的に北海道せたな町の牧場において係留実験を平成22年8月に実施した.4日間の実験期間のうち3日間が降雨となり,実験予定項目の約6割程度の評価に留まったが,通信など残りの項目に関しては,地上でのテストなどを通じて評価を実施して有効性を検証した. 3.提示方式提案 被災地の災害対策本部ならびに避難所での情報提供を想定した,周辺映像の提示システムの改良ならびに監視機能実装の検討を行った. 4.研究成果公開 これまでの研究成果を要約した内容を防災の専門家が集まる防災・減災ICT分科会(平成23年3月10日開催)で紹介し,高い関心と期待を集めた.また,翌3/11に発生した東日本大震災に関連してInfoBalloonの利用が検討され,現場での利用に向けた準備を実施している.
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Research Products
(4 results)