2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20310095
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
NIRAULA Madan 名古屋工業大学, 工学研究科, 准教授 (20345945)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 和人 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (60182333)
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Keywords | 放射線検出器 / エピタキシャル成長層 / ヘテロ接合ダイオード / 暗電流 / アニール効果 / 画像検出器 |
Research Abstract |
有機金属気相成長法によりSi基板上に成長した厚膜単結晶CdTe成長層を用いて作製したp-CdTe/n-CdTe/n^+-Siヘテロ接合ダイオード型検出器の高性能化及び画像検出器アレイ作製のために以下の項目について検討を行った。 1.検出器の暗電流の低減 昨年度の検討結果基に、n-CdTe成長層に存在する高密度の転位や結晶歪みの原因による暗電流をさらに低減するために高温でのアニール処理を行い、n-CdTe層の低転位化について検討を行った。その結果、成長層をバルクCdTe結晶で被覆して、800から900℃の熱処理を行うことによってn-CdTe層の結晶性が改善された。また、本条件でのアニール後、厚膜p-CdTeの成長を行い作製したダイオード型検出器では暗電流の低減を確認できた。 2.成長条件及び検出器作製プロセスの改良 成長層の結晶性高品質化、電気特性の均一化により検出器特性再現性の向上を図るために、CdTe層成長に先だって実施しているSi基板の成長前処理過程の再検討を行い、最適な前処理条件を明らかにした。具体的には、前処装置の温度プログラムの最適化により前処理時の基板温度の均一性や安定性の改善、さらに使用するガス類を高純度化に伴い処理環境の改善を図ることによって高品質、かつ均一な電気特性を持つ大面積の成長層が得られた。 3.検出器アレイの実装技術に関する検討 画像検出器の実現に向けて、本年度に購入したディスペンサ及び高性能多機能4軸ステージコントローラを用いて検出器素子と信号読出回路を接合する技術の検討を行った。その結果、検出器素子の表面が適切に保護できると共に高集積した素子でも対応できる接合条件が確立した。
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Research Products
(8 results)