2009 Fiscal Year Annual Research Report
新出土資料を通してみた古代東アジア世界の諸相-漢字文化圏の中の地域性-
Project/Area Number |
20320009
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
谷中 信一 Japan Women's University, 文学部, 教授 (20230253)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池澤 優 東京大学, 大学院・人文社会研究科, 教授 (90250993)
大西 克也 東京大学, 大学院・人文社会研究科, 准教授 (10272452)
名和 敏光 山梨県立大学, 国際政策学部, 准教授 (30291868)
小寺 敦 東京大学, 東洋文化研究所, 准教授 (30431828)
宮本 徹 放送大学, 教養学部, 准教授 (30345243)
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Keywords | 上博楚簡 / 出土文献 / 先秦 / 楚地 / 文字学 / 漢字文化圏 / 中国 |
Research Abstract |
本研究の目的は、古代東アジア世界の諸相、換言すれば、いわゆる漢字文化圏における地域性の実態を、新出土資料を通して、主として思想・言語・文字・宗教・制度の側面から具体的かつ詳細に明らかにすることにある。これにより、わが国を含む東アジア世界が、中国を中心として経験してきた文化や思想・宗教・言語・文字・制度を"世界化"し、"普遍化"していく過程で現れた様々な現象を検証するとともに、その意義を究明し、次いでグローバル化が進行する現代世界の中で、東アジアが果たしうる役割を確定し、ひいて地球全体が進むべき未来を見通す指針を獲得することを目的とする。このため、今年度は、4月に李承律教授(韓国・成均館大学)、5月に柳樂賢教授(中国・首都師範大学)を招聘し、研究交流を行なった。9月7日に北京清華大学出土文献與研究保護中心(李学勤教授所長)を訪問し"清華簡"を実見するとともに同中心の研究者らと交流をした。翌8日には中国文物局中国文化遺産研究院を訪問し、胡平生氏・劉紹剛氏らと最新の出土文献に関する座談会を開催した。また、同月19日には、「出土資料と地域性-漢字文化圏の時空と構造-」と題して、台湾・香港から5名の研究者(季旭昇・許學仁・林清源・沈寳春・袁國華各氏)を、また山東大学からは西山尚志氏を招聘し、国内からは書法家横田恭三氏及び文字学者福田哲之氏、の8名を招聘してシンポジウムを開催した。以上の成果はすべて今年度末に刊行した『出土文献と秦楚文化』第5号に掲載している。この他、同誌にはこ上海博楚簡研究会と連携して開催している上博楚簡研究会における研究成果も併せて公開した。
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Research Products
(12 results)