2010 Fiscal Year Annual Research Report
中近世芸備地域の文芸とその社会的基盤に関する基礎的研究
Project/Area Number |
20320038
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
樹下 文隆 県立広島大学, 人間文化学部, 教授 (70195337)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋山 伸隆 県立広島大学, 人間文化学部, 教授 (60142337)
西本 寮子 県立広島大学, 人間文化学部, 教授 (70198521)
松井 輝昭 県立広島大学, 人間文化学部, 教授 (70310836)
五條 小枝子 県立広島大学, 綜合教育センター, 講師 (20118045)
大知 徳子 県立広島大学, 地域連携センター, 助教 (50549243)
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Keywords | 国文学 / 日本史 / 書誌学 / 文献学 |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、『浅野家済美録』を東京大学史料編纂所の紙焼写真によって精読し、広島藩の文化行政に関する記述の抽出を継続して行い、天和年間まで進むことができた。同じく三原市立中央図書館所蔵文書群の調査においては、広島藩家老上田家の文書や寄託中の御調八幡宮文書等を精査した。また、備後庄原地区に伝存する大山供養田関係資料の調査を行うとともに、供養田研究文献を収集した。厳島については、大願寺所蔵中世近世文書の調査を開始し、特に近世文書にまだ紹介されていない文化活動に関する資料を見出すことができた。三原市立中央図書館所蔵上田家文書については、仮目録を作成することができたので、今後は上田和風堂所蔵文書と比較して上田家文書の全容を解明したい。また、三原市立中央図書館所蔵の室町期写『啓迪集』を調査する機会を得たので、次年度に『啓迪集』諸伝本との比較作業を行いたい。御調八幡宮文書の調査においては、近世後期における芸備の信仰や年中行事に附属する芸能文化、藩主参詣に伴う文化活動について新たな知見を得た。 以上、諸機関での調査の結果、芸備地域の古文書・古典籍の伝来状況について、現時点でのリストアップをほぼ終了することができた。また、厳島における能楽、舞楽、連歌等の文化活動について、新たな知見を得ることができた。最終年度の報告書作成に向けて、強化すべき分野、地域の絞り込み作業を行い、今年度の成果の一部を研究実施者各自が紀要等に発表した。
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Research Products
(8 results)