2010 Fiscal Year Annual Research Report
古代ギリシア正義論の欧文総合研究―プラトン『国家』とその伝統―
Project/Area Number |
20320048
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
納富 信留 慶應義塾大学, 文学部, 教授 (50294848)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗原 裕次 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (40282785)
荻原 理 東北大学, 文学研究科, 准教授 (00344630)
田坂 さつき 立正大学, 文学部, 准教授 (70308336)
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Keywords | ギリシア哲学 / プラトン / 正義 / 国家 / ポリテイア / 受容史 |
Research Abstract |
3年計画の最終年度にあたる平成22年度には、8月第1週に国際プラトン学会(International Plato Soceity)の第9回プラトン・シンポジウム(IX Symposium Platonicum)を慶應義塾大学三田キャンパスで開催し、本科研プロジェクトのメンバーは、主催者(学会プレジデント)である納富を中心に、学会準備や運営に中心的な役割を果たした。また、メンバーのうち5名が審査を経て発表を行い(栗原はパネル演者に選ばれた)、納富は総括講演を行った。本学会のテーマはプラトン『ポリテイア』となっており、各国から最先端の研究者が成果を発表する中で、プロジェクトの成果を提示するという絶好の機会に恵まれた。本科研プロジェクトでは、それまでに英文で執筆した論文を小冊子にまとめて、その折に来日した海外のプラトン研究者130名ほどにも配布して、多くの意見をいただいた。 また、その国際学会をつうじて展開した学術成果は、各種の媒体で発表していったが、とりわけ理想社の雑誌『理想』では「プラトンの「国家」論」という特集を組み、本研究プロジェクトのメンバーのうち8名が最新の研究成果を掲載して、一般の読者にアピールした。 これらの研究活動をつうじて、古代ギリシアやプラトン研究において日本が世界をリードすることを十分にアピールできたと考えている。プロジェクトの目標であった欧文論文集の出版については、計画のうち3分の2にあたる章を発表しているが、さらに議論と推敲を重ねて、数年のうちに欧米の出版社から刊行するという当初の目標を達成するつもりで、今後のプロジェクトにつなげていく。
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Research Products
(35 results)