2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20320059
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
梶 茂樹 Kyoto University, アフリカ地域研究資料センター, 教授 (10134751)
|
Keywords | アフリカ諸語 / 統語構造 / 情報構造 / 声調 / インターフェース |
Research Abstract |
研究代表者、連携研究者および研究協力者とも、すでに進めている研究を、現地調査によってさらにデータを収集し分析を進めた。 研究代表者の梶は、ウガンダのTooro語とNyoro語の現地調査を行い、全体的記述を行いながら、声調の文法的機能に焦点を絞って研究を行った。Tooro語とNyoro語は系統が近く文法構造が似ているが、Tooro語が声調の語彙的機能は失っているのに対してNyoro語は保持しているという興味ある対比をなしている。ただNyoro語はその語彙的声調体系の把握が予想以上に難しく、現在主としてこの言語の声調体系の分析を行っている。 連携研究者の米田は、タンザニアのMatengo語について、8月〜9月に行った現地調査によって情報構造と統語およびプロソディの関係を示すデータを収集し分析を行った。またナミビアのHerero語について、基底における名詞声調の分類を試み,その現れ方とそこに適用されている規則とを明らかにした。また韓国やベルギーなど海外において積極的に発表を行った。 研究協力者の古閑は、ガーナのAkan語について、声調と名詞修飾などの関係について調査を行った。これにより、所有名詞句の声調には2種類あり、それによって名詞は2つのクラスに分類されることを明らかにした。 研究協力者の若狭はエチオピア、オモ系のWolaytta語の声調と統語構造の関係について調査を行った。また歌謡や謎々を収集しそのリズム、押韻の研究を行った。さらにクシ系ではあるが近隣のKambaata語について基礎的記述研究を進め、今後の文法と声調との係わりの研究の基礎を得た。
|
Research Products
(4 results)