2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20320059
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
梶 茂樹 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (10134751)
|
Keywords | アフリカ諸語 / 声調 / アクセント / 統語構造 |
Research Abstract |
研究代表者の梶は、主としてウガンダのトーロ語とニョロ語の調査を行い、声調の文法的機能の研究を行った。トーロ語とニョロ語は系統が近く文法構造が似ているにも拘わらず、トーロ語が声調の語彙的機能は失っているのに対してニョロ語は2種類の声調パターンを持っていることが確認できた。トーロ語は声調の文法的機能は保持している。またニョロ語でもいくつもの時制・アスペクトが声調のみで区別されていることを明らかにした。 連携研究者の米田は、ナミビアで話されるヘレロ語の声調パターンについて調査・研究した。名詞は共起する動詞の活用形や現れる位置によって異なる声調型で実現されるが、それを決定しているのは接頭辞部分の声調であることを明らかにした。また動詞に現れる中声調について、先行研究のダウンステップであるとの解釈の問題点を指摘し、中声調についても規則で説明できることを示した。連携研究者の古閑は、ガーナセントラル州で調査を行い、アカン語ファンテ方言の基礎語彙約3000および動詞の活用形、所有名詞句のデータを収集した。連携研究者の品川は、タンザニアのチャガ諸語のうち、ルヮ語やシハ語の声調について分析を行った。研究協力者の塩田は、ナイジェリアのチャド諸語の完了・未完了の二元対立はブラ語にも非継続・継続という形で存在し、継続を意味する動詞構造には浮動高声調による形態素が存在することを明らかにした。研究協力者の神谷は、南アフリカ共和国のクワズールー/ナタール州ウムジムクルで話されているバツァ語について研究を行い、とりわけ語彙集編纂のため記述調査を継続するとともに音声データの収集を行った。研究協力者の若狭はエチオピア、オモ系のウォライタ語の声調と統語構造の関係について調査を行い、歌謡や謎々を収集しそのリズム、押韻の研究を行った。さらにクシ系ではあるが近隣のカンバダ語についても基礎的記述研究を進めた。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(22 results)