2009 Fiscal Year Annual Research Report
『母語話者視点』に基づく解放的語用論の展開:諸言語の談話データの分析を通じて
Project/Area Number |
20320064
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
藤井 洋子 Japan Women's University, 文学部, 教授 (30157771)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 圭子 共立女子大学, 国際学部, 教授 (90231951)
井出 祥子 日本女子大学, 文学部, 客員研究員 (60060662)
片岡 邦好 愛知大学, 文学部, 教授 (20319172)
片桐 恭弘 公立はこだて未来大学, システム科学技術学部, 教授 (60374097)
堀江 薫 東北大学, 高等教育開発推進センター, 教授 (70181526)
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Keywords | 解放的語用論 / 母語話者視点 / Mr.Oコーパス / 場の理論 / インターアクション / わきまえ / アラビア語データ / 西洋理論と非西洋理論 |
Research Abstract |
平成21年度の主な活動は、1)オーストラリアのメルボルン大学で開催された第11回国際語用論学会大会(7月12日-17日)においてEmancipatory Pragmatics : The Search for Cultural Parameters in Interactional Discourseと題するパネルを主催し研究発表を行い、また、分担者の片桐恭弘が同大会の招待講演として本研究グループで収集したアラビア語と英語、日本語の談話データを比較して、文化パラメターを抽出した研究成果を発表したこと、2)日本英語学会(11月15日、於:大阪大学)にて、「言語を通してみるインターアクションと文化の相同性-日英相互行為比較」と題するシンポジウムを行ったこと、3)日本女子大学文学部との共催にて学術交流シンポジウム(11月21日、於:日本女子大学)「ことばと文化:役割語と人称詞をめぐって」を行ったことが挙げられる。その他、6月には清水博氏を招き、「場」の研究会を開催した(於:日本女子大学)。また、7月にはリビア大使館書記官を招き、アラビア語の分析についての検討会を行った。一方、2009年発行したJournal of Pragmatics「解放的語用論」特集号第1号に引き続き、特集号第2号の出版に向けて、各論文が査読の段階に入っており、前号に引き続き、本研究プロジェクトの成果を世界に向けて発信できることになる。また、2009年度の大きな成果の一つは、アラビア語のデータの記述及び分析を行ったことである。アラビア語のデータの記述及び分析は、リビアのセブハ大学のメイヨフ氏との協力によってなされたことであり、西洋語に属さぬ言語の記述と分析を行うことは、本研究プロジェクトが最も重要視している母語話者視点による言語・文化分析を実践したことであり、その成果を国際学会で発表することができたことは言語学の発展に新たな方向性を示したと言っても過言ではないであろう。
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Research Products
(42 results)